第4話
家に帰ると、手付かずの朝食にハエがたかっていた。
それを処分して、江白はまた三人分の晩飯を作って並べた。
無言のまま食事を済ませて、寝台に寝転んで、まどろみの中に明るい笑い声を聞く。
ハッと気がつくと、チョコとバニラがバタバタと走り回っていた。
「やばい!遅刻するー!」
「ジャンボ、なんで寝坊してんだよ!もー!」
そんなことを言いながら、朝食もとらずに二人は外へ駆け出した。
「行ってきまーす!」
もう家の外からそんな声が響く。
ジャンボは必死にその二人を追おうとしていたが、体が上手く動かせない。
声も出せない。
待ってくれ、今日だけは頼むから。
ふと、目が覚めた。
部屋はとても静かだった。信じられないほどに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます