残された人の涙を見て、同じことが言えるのか?

 どうも、作者のやーさんです。

 今回の小説は皆さんの応援コメントを聞き、自分はこの事を書こうと思います。

 何を書くか、それはウクライナの皆さんの涙です。

 毎日、テレビのニュースを見ると必ず、目を覆いつくしてしまいたいぐらいの残酷な光景が流れます。

 破壊された建物、犠牲になる市民……叫び、散って逝く兵士たち。

 そして、残された人々が涙し、故郷へと帰りたいというのです。

 今回、ロシアはおそらく歴史に残る大事件を起こしたでしょう。

 ……いや、言い方が違うのかもしれません。

 歴史にこの負の時代を起こしたのはロシアの大統領、その本人でしょう。

 ロシアの国民は悪くないのです。

 兵士ももしかしたら、悪くないのかもしれません。

 自分の目からはロシアの大統領本人、この人が悪の根源でしょう。

 ウクライナの市民には危害を与えないと言っておきながら多くの犠牲者を出し、使用禁止の兵器まで使い、それでも飽き足らないのか、核まで使おうとしている。

 そんな大統領は、歴史に残る大統領となるでしょう。

 戦争を起こした愚かな大統領として……。

 その中で自分はTwitterやYouTubeを見ると、こんな声が聞こえてきます。

「暗殺しろ!」

「殺せ!」

 そんな声が聞こえます。

 確かに、あの大統領は暗殺をしたいほどに憎たらしいでしょう。

 ですが、自分はこう思います。

 まず捕らえて、ウクライナの国民の前で演説させたらどうでしょう?

 ロシアはただ東の領土を得たいだけ、なのに首都キエフまで侵攻した、その理由を聞いてみたいです。

 そして、演説が終わった後、ウクライナ国民からは石を投げつけられるでしょう。

 トマトや腐った卵もいいでしょう。

 そんな光景を見ながら、もし自分に発言の権利があるなら、この言葉をその大統領に言いたいのです。

「あなたはニュースを見ましたか? 子供が砲弾で死んで、母親が涙をするその光景に同じことが言えるのですか?」

 と……。

 私は……ロシアの大統領に一発殴ってやりたいです。

 今の現状を武器も防弾チョッキも護衛もつけず、ウクライナの最前線へ送り、戦争の光景を見させ、その次に子供の涙を見せてやり、そして死んでいった勇敢なる兵士の墓の前で無理やりどけ座させたいです。


「これを見ろ! これがあんたがやったことだ! この兵士一人一人に待っている家族がいたんだぞ! もう一度言ってみろ! 戦争を起こした理由を! その理由でこの兵士は死に、子供は涙を流しながら死んでいったんだぞ!」


 ……そう、怒鳴り散らしたいです。

 でも、その行動は意味のないことでしょう。

 それで死んでいった人たちが生き返るでもなく、戦争の悲しみは消えません。


 ……なぜ、戦争が起きるのでしょう?

 国のため? 権力のため? 人権のため?

 ならなぜ、そのための為に子供が死に、母親が狂ったように泣き叫び……未来ある若者が武器を持ち人を殺さなければならないのでしょう。


 この戦争は……狂っています。

 いや、戦争は皆狂っています。

 私はもう見たくないのです……。

 子供が泣きながら死にたくないと言い、母親がどうしてと言いながら泣き崩れ、若者が国の為と言い武器を持ち散って逝く。

 その涙を見てあの大統領は同じことを言えるのでしょうか?

 同じ理由を平然と言い、やむない犠牲だ、これはロシアの為だと言えるのでしょうか?


 ……正気の沙汰じゃない……狂っている。


 戦争を起こす理由に、正気という言葉は無いのでしょう。

 子供達が、若者が、母親が、家族が、もし自分だったら、貴方だったら……。

 それだけで自分は悪寒と怒り、悲しみが込み上げます。


 戦争に勝者はいない。


 あるのはどうしようもない悲しみだけです。


 この戦争はいつまで続くのでしょう?

 若者が、国民が、子供達の屍の山ができるまででしょうか?

 そして、その上には何が立つのでしょう?

 栄えある栄光? 勝利? 権力?


 そんなくだらないものが立つのならば、私はその屍の上に立つ物に唾を吐きましょう。

 そして、こう言いましょう。


「てめぇはただの殺戮者だ」


 そう言いましょう。

 例えその屍に立つ人が力でねじ伏せようとも、自分は決して頭を下げず、手足が引き千切られようとも、その牙で喉を噛み千切りましょう。


 何が……戦争だ。


 戦争なぞ二度と繰り返してはいけない負の歴史だ。

 日本が味わったあの惨劇を。

 私の国に落ちたあの爆弾を、そして……。

 本当は泣き叫び行きたくなかったはずなのに、笑顔で死んでいったあの若者の悲しみを、繰り返してはならないのです。


 だから、私は声を、いや、叫びを上げましょう。


 戦争はしてはいけない!


 そして、私はウクライナの人たちに、兵士たちにこの言葉を。


 どうか、どうか! 我々のようにならないでください。

 ウクライナの皆さんの気持ちはわかります、国のため、子供達の為にその命を燃やす、その行動に私は何も言えません。

 ですがっ! どうか、どうかその命を無駄にしないでください。

 貴方には待っている家族がいて、恋人もいるかもしれない。

 けど、我々日本のような国にならないでほしいのです。

 我々の悲しみは我々だけでいいのです。

 それを一番わかってるのは我々日本であり、繰り返してはならない歴史なのです。


 もう……嫌なのです、若者や子供が死んでいくのは。


 ですからウクライナの皆さん、どうか、どうかご無事で……。


 そして、ロシアの大統領がこんなどこにでもいるバカが書いた小説なんて見るわけもないでしょうが、この言葉を貴方に送ります。


 お願いですから、この戦争をやめてください。


 引き下がれない理由があったとしても、今この瞬間、子供達は暗く寒い防空壕の中で涙しながら怯えてるのです。

 その気持ちがあなたにはわかりますか?


 そんな言葉を残し、私は書くのをやめようと思います。


 最後に……。


 どうか、ウクライナに平和を、そして、子供達に笑顔を……。


 残酷ですが、目を逸らさないで。



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