第30話 3月13日 暇なんだけど

 いつものように、おはようのキスをして、2人で軽く朝食をとり、あやみが病院に出勤した。

 昨夜僕は天使Lv620、あやみはLv46+Lv23でLv69になっていた。



「ねぇー、カリスト、聞こえる?」


「ええ、聞こえますよ。何ですか?」


 1度憑かれていたので、遠く離れていても、日本にいるなら念話が届くようだ。


「一応、中学生のうちに忍者になる夢はかなった?のだけど、暇だからさ、ダンジョンで魔法をぶっ放して、レベルを上げるのはやってもいいのかな?」


「んー、私が一緒に行くとオリンポスに戻った時に、また注意されてしまうので、トーマが自分の意思で行く分にはいいと思うのだけど。」


「日本にも仙界ダンジョンに似た地獄ダンジョンとか、天界ダンジョンに似た魔界ダンジョンがあるから、挑戦してみれば?」


「どうやったら入れるの?」


「トーマはすでに人間(天使)だから、魔界ダンジョンまでは、普通に入れると思うけど。確か樹海の森に地獄ダンジョンがあって、都庁の近くに魔界ダンジョンがあるのよね。」


「レベル的には魔界ダンジョンか、ちょっと行ってみるか。」


「くれぐれも気をつけてね。」


「ああ、わかっている。」


 都庁まで瞬間移動で飛び、探知で魔界ダンジョンの入口を発見して中に入ると、い

きなりLv300の上位悪魔が出てきた。


 あれっ、これってカリストと天界ダンジョンに行った時と同じような気がする。


 その後も順番まで同じように悪魔が出て来た。ホラー映画も2週目だとつまらない、レベルもなかなか上がらない。


 それでも7、8時間でLv660まで上がり、ダンジョンボスとしてLv600の上位魔将が現れたが、今回はすぐに倒せて、Lv670になった。


 まあ暇つぶしにはなったし、経験値100倍のおかげでレベルも少し上がったから良かったけど、次は無いよな。などと考えていると、ステータスボードの上にメニュー表のようなものが現れた。


 読んでみると、2回目クリアのあなたに、と記載がある下に、


 1、このまま奈落ダンジョンに落ちる

 2、神界ダンジョンに行く

 3、帰る

 4、異世界に転移する


 結界を張って天使眼で未来視しても、全然視えない。


 何となくわかることは


 1を選ぶと危険

 2を選ぶと(神)になる、はず?

 3は帰るだけで

 4は全く情報がない


 カリストに呼びかけても通じない。

 とりあえず帰って、カリストに聞いてみよう


 時空魔法で時間を少し戻し、瞬間移動で帰還しカリストに聞いてみたが、神界ダンジョンには当然行ったことがあるが、奈落ダンジョンや異世界のことは、知らなかったようだ。


「中級神になったのだから、調べてみるよ。」


 と言ってくれたので、この件はペンディング。


 5時過ぎてちょうどあやみが帰って来たので、いつも通り晩ご飯を食べてから、愛を育み。


 僕は天使Lv671、あやみはLv47+Lv23でLv70になった。

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