第9話 ダンジョンって、そんなん?

「そんなことできるの?」


「一応、下級神なので、仙界でなら簡単にできます。」


「本来、仙界ダンジョンはLv100の妖怪から出現しますが、私の力で、調節しました。」


「ありがとう、でもどうやって倒すの?」

「熊や猪なら里で倒したことはあったけど・・・、」

「いくら何でも、これは人間では倒せないよね」


「妖怪は、神聖魔法か聖属性の武器を使えばすぐに倒せます。」


「使ったことないし、持ってないし。」


「えーと、先ほど説明した眷属用天使魔法の中にありますから、

 トーマさんにも使えます。」


 天使魔法の中からホーリーランス、ホーリーアロー、ホーリースラッシュを簡単に見つけられた。


「これで楽に倒せるはずです。」


「確かに」


 どれを使っても、1発で塵となっていく妖怪たち。


「100倍で経験値が取得できますから、頑張っていきましょう。」


 慣れてきたら、1度に現れる妖怪の数も2体だったものが、3体4体と増えてきて、それに合わせてレベルがどんどん上がっていった。


 レベルが上がるたびにピロロロンとなる音が鳴るので、切ってもらった。

 

 気が付くと、レベルは250を超えていた。


 出てくる妖怪も、どんどんおどろおどろしいものになっていったが、こちらの魔法の威力が半端なく、ようやく1発で倒せない相手が出て来たと思ったら、Lv300のダンジョンボスだった。


 だが、これも30秒とかからず倒してしまい、クリアとなった。


 ダンジョンボスを倒して、自分のレベルが320に上がった。


「おめでとうございます! 思ったより早かったですね。」


「はい、カリストさんのおかげですね。」


「いえ、これも偉大なる最高神ゼウス様のおかげです。」


「じゃあ、ゼウス様とカリストさんに感謝です。」


「まだ7,8時間しか経ってないので、ちょっと天界ダンジョンも覗いてみます?」


「えっ、でも今帰ったらLv160で人間界に戻れますよね。」


「はい、そうなります。でも、あと90時間以上あるので、結構上の方まで行ける気がします。」


「仙人は人間の延長にありますけど、天使は神の使徒、まったく違いますからね。」


「そこまで言うなら、行ってみますか。」


 上手く乗せられてしまったようだ。

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