第2話 日希会談

 数千年前、邪神龍八岐大蛇が攻め入ってきた時、ここ日本で須佐之男命が先頭に立ち、多くの犠牲を払いながらも討伐してくれた。


 その後開催された世界神会議で邪神討伐機構が設立され、いつかまた来るであろう脅威に立ち向かうため、いくつかの案が採決された。


 そのうちの1つが、下級神を鍛えて戦力にしよう、だ。

 上級神が増えればそれだけ闘いが楽になる。


 今回指揮を執るのはオリンポスの神々、開催国をどこにするか12神会議で話し合い、日本にお願いすることが決まった。


 何千年か経つうちに、いつの頃からか開催することが目的になってしまい、邪神が攻めてきたことなど記憶の片隅に追いやられていた。



 ここは高天原に厳かに建つ本殿の貴賓室、天照大神達日本の神々は出迎えの体制を整えていた。


「希臘からアポロン様が到着されました。」


「お通しして」


 案内に伝えると、アポロンが従神と入場してきた。


「遠路はるばるご足労いただき、感謝申し上げます。」


「いえいえ、今回の開催地に日本が手を挙げていただき、こちらこそお礼申し上げます。アマテラス様。」

「77年に1度の討伐ゲーム、下級神どもの登竜門、成功させるため尽力します」


「では、前回の77年前と同様に6体の敵リーダー格と666体の悪霊どもを駆逐するゲームを1か月後の4月1日に開催するということで、手配のほどよろしくお願いいたします。」


「了解しました。我らオリンポスの神々が責任を持って手配致します。少しばかり下見調査をしてから帰りますので、よろしくお願いします。」


「はい、お気を付けて。」


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