第2話 団弾爆火・散土
「こんなもんかなっと。」
俺は、依頼を受けて<パン屋とは違う朝飯になりそうな物>を用意した。
朝ガッツリ食べて、昼は食いっぱぐれる。そんな男共にウケが良い物を提供したい。今度ギルド内に作る店のモデルになるようなメニューを求められた。
俺の案は、いつものパンよりボリュームがあって肉だけじゃ飽きるから工夫を。
具は、料理自慢のおばちゃんが作ってくれた。メシにもパンにも合うなら、多めに作って残ったら別メニューにする。特別メニューってさ。
残る心配がないってのは良いね!もったいねーからな。
肉だけにならない、野菜。ひき肉、挟む。塩漬けを挟む。そしてまた違う味付け肉を挟んだ。
塩味は強めで、ボリュームも出る。
『辛さと肉の色が土のようだからか?』
飯屋だが、小腹が空いた時の惣菜クッキーで稼ぐ。
「ついでに買いたくなるクッキー、な!」
梟の嘴に小さいクッキーを寄せた。
ハーブクッキーは甘くはないが、問題なく食べるらしい。
「型で抜けば、色々形は作れるんだがな。」
子供達には、可愛くないって言われた四角いシンプルな見た目をどうするか悩んでいる。
「オッサン共には、これで良いんだけどなあ」
『吾輩の姿を模す事を許そう?』
翼を広げた梟の羽が、抜けたが下に落ちてはいなかった。
複雑で面倒そうだな。四角いクッキーに黒胡麻で目をつけるだけで、良いか?
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