第2話 わたしは、わたし。

昨日は映画を見た。青春ストーリーだった。

いい映画ではあったが、私には引っかかるやり取りがあった。


「1人で悩まないでよ。」


「ごめん。」


「いつも私ばかり悩み相談してて、〇〇、ぜんぜん相談してくれないじゃん。」


そこから彼女たちは、小さな悩みも共有して、今までより仲良くなっていく姿が描かれていた。


私は悩みを口にしない。口にしないどころか、態度にも出さない。そんな私を横にいる友達はどう思ったのか。単純に気になった。横にいる友達は、悩みをよく私に話してくれる。話して欲しいと思っているのだろうか。私がうまく話せないことをわかってくれているのだろうか。


「ねぇ、映画どう感じた?」


「俳優さんがイケメンだった。」


「そっちね笑」


「あんた、心配してるんでしょ。」


「え?」


「大丈夫だよ。あんたは、あんただから。」


嬉しかった。ここで、あなたの悩みを教えて?と聞かれたら、ちゃんと答えることができたかわからない。


私の中で何かが動いた。


「あのさ、、、」


少し話してみようと、動いた自分がいた。




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