第30話ウチの猫の様子が可怪しい件について !《猫バージョン》 ⑤


 コロッケがボクササイズ教室に来てから数日が過ぎ、少しずつせてきたコロッケ。


 昼間は犬達と運動をして、食事は犬達が帰った夜に食べていた。

 もちろん、間食も出来ずに食事もダイエットフードの為に効果は覿面てきめんだった。


「よ~おぅ ! コロッケ、 まだまだ元気そうだな !

 流石、このジョー様が見込んだだけはあるな !

 その様子だと、後 数日は大丈夫そうだな、頑張れよコロッケ !」



ウニャアァァ~この恨みウニャアァァ~ウニャアァァ~晴らさでおくべきかぁ~


 コロッケはジョーに復讐を誓ったのだった。


【???side】



 見つけたわ ! このドッグランに限らず、飼い犬の雄犬たち男たちの甘ったれぶりに飽き飽きしていた処に理想の野性味あふれる雄猫おとこに出会ったわ !

 種族は違うけど、そんな事は些細ささいな問題よ !


 私達はコーギー犬で、彼はミックス雑種の猫だけどね !


「 マドカさん、私 コロッケのことが気に入りました !」


「ええ、私もよヒカル !」


 どんなに追いかけてもあきらめずに走り続けるコロッケが、とてもカッコ良く見えてしまっていた。


「 待ってぇ~、ダーリン ! ヒカルがダーリンの事を守るから待ってぇ~よぉ~ 」


「 待ちなさい ! このマドカさんが貴方コロッケマドカの旦那にしてあげるから待ちなさい ! 」


 私達が、コロッケに声をかけると彼が、


「 あっ、悪夢だぁー ! ガンモがマリリンに追いかけられているのを笑って見ていたけど、俺までが同じ目に会うなんてぇ~ 不幸だぁ~~ !」


 彼は、きっと恥ずかしがり屋さんなんだわ !

 私達みたいな可愛い女の子が彼女に立候補したのだから、喜ばないハズは無いわ !


 一緒に追いかけていたライバル達小型犬(雌)は体力が尽きたのか、グッタリして諦めたようね。



 だけど私達は最後まで諦めないわよ !


 とうとうコロッケを隅に追い詰めて、ゲットしようとしたら、


「 マドカ~、ヒカル~、 そろそろ帰るぞぉ~ ! 」


 あっ、パパだ ! 私達は、パパの元に駆けよった。


「丈二さん、何時もこの娘達の事を見て頂きありがとうございます」


「 いやいや、真人まさと君もお仕事ご苦労様。

 もうすぐ奥さん達も退院してくるんだろう」


「はい、二人とも赤ん坊共に元気で帰ってくるので良かったですよ」


「しかし、奥さんの名前が二人共『みゆき』だとは………」


「ハハハハ、たまたま好きに成った相手が同じ名前だっただけなんですけどね」


 パパとジョーさんの挨拶が済んで私達はパパと一緒に帰ることにしたわ。

 私達には二人のママがいるから早く帰って来るのが楽しみなのよね。

 ママが連れてくるのは弟かしら妹かしら ?


 私達もコロッケを旦那様にして、パパ達みたいな素敵な家庭をつくるわ。





 ───一日でも早く洋子ちゃんが、迎えに来る事を神様に祈っているコロッケでした──



 ※世界観は『大江戸くん』なので、合法ハーレムの世界です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る