第4話

 私が部屋着に着替えているとドアがノックされる。


「どうぞ〜」


 するとひなのちゃんが部屋に入ってくる。


「なんであなたはいつもいつも私があなたの部屋に行くと下着姿なんですか!? 」


「それよりもさ、その『あなた』って呼び方と敬語やめて欲しいな」


 私は服を着ながら言う。


「なんでですか? 」


「なんか距離を感じちゃうんだよね。姉妹なのに」


「姉妹だからそうしているんですよ」


「どうゆうこと? 」


 私は言っている意味がわからず聞き返す。


「もし私がお姉ちゃんのこと『ライク』じゃなくて『ラブ』のほうで好きって言ったら嫌ですよね? 」


「え? 私のこと好きなの? 」


「……はい。結婚したいぐらい大好きです」


 私はそれを聞いてホッとする。


 だって嫌われてなかったから。


 ん? まてよ。


 てことは姉妹仲良くできるのでは?


「じゃあさ、結婚できる年齢まで付き合って結婚できる年齢になったら結婚する? 」


 ひなのちゃんは目を見開く。


「え? 今なんて言いましたか?! 」


「結婚できる年齢まで付き合って結婚できる年齢になったら結婚するって言ったんだけど……」


「本当ですか!? 嘘ではないですよね?! 」


「うん」


「これからよろしく……、お姉ちゃん……」


 静かに涙を流しながら言う。


 私はひなのちゃんに近づいて抱きしめると声を上げて泣き出す。


 私は泣き終わるまで抱きしめていた。



 泣き終わると「えへへっ! お姉ちゃん好きぃ♡ 大好きぃ♡ 」と小さい頃のように甘える。


「ところで話したいことってなんだったの? 」


「昨日一緒に屋上で食べてた女とはどんな関係かって! でも、私たちもう恋人同士だし結婚約束したしいいかなって! だって浮気しないでしょ? 」


「うん」


 私は頭を撫でる。


「お姉ちゃんに頭撫でられるの好きぃ♡ 」


 何この可愛い生き物。


 お持ち帰りしたい。あ、私の妹か。


 そんなことを思っていると「お姉ちゃん! 手止まってるよ! 」とひなのちゃんに言われる。


「ごめん」


「えへへ♡ 」


 可愛すぎる。


 理性が限界なんですけど。


 するとひなのちゃんがいきなり私の唇にキスしてきた。


「私のファーストキスだよ! 」


 私の理性が壊れた。



 我に帰ると私の腕の中でひなのちゃんが下着姿で蕩けた表情をして「おねぇしゃん、しゅごいよぉ♡ 」とうわ言のように繰り返していた。


 このひなのちゃんも可愛い。


 私はひなのちゃんが復活するまで眺めることにした。



「もう! 加減してよ! 私死ぬかと思ったんだかんね! 」


「す、すみません。我を忘れていまして」


 私は土下座をする。


「しょうがないな〜、許すけどそのかわり私と今日一緒にお風呂に入って! 」


「そんなことでいいの? 」


「うん! 」


「わかった。じゃあ今日一緒に入ろ」


 ひなのちゃんの罰が罰になってない件について。


 というかご褒美かな?


 そんなことを思いながら喜んでいるひなのちゃんを見ていた。


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