第3話
私は自分に部屋に行くと制服のままベッドにダイブする。
「ひなのちゃんと今日は帰ることができた!! 昔みたく会話はなかったけど」
そんなことを呟く。
すると部屋のドアがノックされる。
「どうぞ~」
するとひなのちゃんが部屋に入ってくる。
「どうしたの? 私の部屋に来るなんてめずらしいね」
「生物の実験を今日やったのですが、レポートの書き方がわからなくて……」
「いいよ! でもその前に着替えてもいい? 」
「いいですよ」
私は制服を脱いで下着姿になる。
「なんでここで着替えるんですか?! 」
「ひなのちゃんは妹で女どうしだし。見られても恥ずかしくないからね」
私は答えながら部屋着に着替える。
「着替えたことだしやろっか! 」
私はひなのちゃんの前に座る。
ひなのちゃんはスマホで細胞の写真を出す。
「これの書き方なんですけど、どうやって書けばいいんですか? 」
「それはね、定規を使わないで書くんだよ。葉緑体は小さい”〇”で表すんだよ」
「なるほど。ありがとうございます。あの、ここでやってもいいですか? 横からダメなところを指摘してほしいです」
「いいよ! 」
私はひなのちゃんの隣に移動して見守る。
数時間後。
「疲れました……」
「頑張ったね! 」
私はついひなのちゃんの頭を撫でてしまう。
「なんで撫でるんですか? 」
「ご、ごめん」
「許します。そのかわり私が『いい』と言うまで続けてください」
「え? は、はい! 」
私は頭を撫でるのを再開する。
撫でられている時のひなのちゃんは猫みたいで可愛かった。
30分後。
「教えてくれてありがとうございます。また何かあったら聞いてもいいですか? 」
「もちろん! ウェルカム! 」
「それでは失礼します」
ひなのちゃんは私の部屋を後にする。
次の日。
教室に行き、昨日の出来事をかしわちゃんに話すと「ひなのちゃん拗らせすぎだねぇ」と微笑ましそうに言う。
「何を拗らせてるの? 」
「親友だけど、教えてあげない〜」
「急な意地悪?! 」
「意地悪じゃないよ、気がついてあげたほうがいいという先輩からの教えだよ」
胸を強調させながら言う。
胸を揉んでやろうか? と思った。
同日の昼休み。
「すみれちゃんにお客さんが来てるよ♪ 私はお姉ちゃんと通話しながら食べるから行っておいで〜」
かしわちゃんがニコニコしながら言う。
行ってみるとそこにはひなのちゃんがお弁当を持って立っていた。
「屋上で食べましょう。昨日さっきの女と食べたところで」
ひなのちゃんが怖いです。
今、屋上で食べているけどお昼ってこんな重苦しい空気の中で食べるものだっけ?
そんなことを思っていると「今日一緒に帰りましょう。昨日の場所で待ってます」とひなのちゃんが言う。
「うん、わかった」
その会話の後私たちは黙々とお昼ご飯を食べる。
食べ終わると「昨日のレポートS評価でした」とひなのちゃんが言う。
「そうなんだ! すごいね! ちなみに私はAだったよ」
「なんでですか? 」
「考察の内容が薄かったから」
「そうなんですか」
興味なさげにひなのちゃんが言う。
その後、私たちはチャイムが鳴るまでベンチに座っていた。
放課後、私は玄関に向かう。
そしてひなのちゃんと一緒に帰る。
家に着くとひなのちゃんが「話したいことがあるので着替えたら部屋に行ってもいいですか? 」と聞いてきたので頷く。
「ありがとうございます」
そう言うとひなのちゃんは自分の部屋に入っていく。
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