第2話 甘くないお茶会

『甘い物は好まんな』


「さっくり、しっかり火が通っていて甘くないものね。」


真っ白で四角くいお皿


今回は、軽食を多めに用意する事にした。

「ボリュームたっぷり、ホットサンド。」


こんがり外を焼く。中の野菜はオニオンを飴色に変わるまで炒めて、挽き肉と野菜。


「赤い野菜がお好きかしら?」


トマトにパプリカ、唐辛子。


ピリッと辛いお肉粒マスタードを付けられるように添えて。

少しはお菓子を用意しなくては。黒胡麻のクッキーは塩っけが美味しい。

飲み物は、黒豆を煮出した汁。


コーヒーという苦い飲み物。アツアツで飲むのを好まれているとか。私はミルクと砂糖を入れて、飲ませてもらおう。


もう一つは、王宮のパティシエにお願いした固めのプリンを。

上の部分を香ばしく、焦がしてあった。


これなら、甘いだけではない。


瞬く間にお皿のホットサンドが消えて、デザートにたどり着いてしまった。足りたか少し、心配になる。妖精は食事を取らないが、嗜好品として楽しむから、量はよく分からないによね。


次があれば、多めに作ってもらおうと決める。


「ほろ苦い。甘さは、くどくないな。」


固めのプリンは、好評の様子だ。


私は小さなホットサンドを食べ、コーヒーをそのまま飲めないから、砂糖とミルクたっぷりでいただく。


「よもや、コーヒーではないな」

「このコーヒーもとても美味しいのですけど。苦いだけじゃダメです。甘味もないと。」


あまりお喋りな方ではないけど、食事に満足していただけた様子。

「調理された物とは、面白い物だ。」


炎の妖精王様に、満足いただけたらしい。お茶会をお出ししないのでお食事会と名を変えたほうが良かったでしょうか。


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