第2話 上がったり下がったり
◆◆◆
称号「アイテムマスター」を獲得しました。
◆◆◆
なっ……なんだってぇぇぇ! ここでまた“アイテム”なのか、僕は!
(ステータス!)
ステータスは冒険者プレートに触れて念じる必要があるが、僕は〔アイテムボックス〕に冒険者プレートをいれているので、念じるだけでいい。
◆◆◆
フェイ<アイテムマスター>
Lv 21
Hp 250/250
Mp 149/149
Str 140
Dex 71
Int 30
Mnd 72
Vit 122
Agi 51
luk 120
スキル
〔超鑑定〕new!
〔アイテム再生〕new!
〔アイテム効果超強化〕new!
〔アイテム使用超高速化〕new!
スロット
〔アクロバット〕
〔アイテムボックス〕
〔アイテム効果強化〕
◆◆◆
冒険者としての心得──何かあったらステータスを開く──にしたがって、開いてはみたが、やはり予想通りだ。
(多分アイテム士の上級職だな。ステータス補正は多少アイテム士よりマシみたいだけど、戦闘向きのクラスじゃない)
僕は絶望的な気分になりつつも、新しくスキルを覚えていることに気づき、確認することにした。新しくスキルを覚えたら速やかに確認する──これも冒険者の心得だ。
(えっと、まずは〔アイテム効果超強化〕からだな。予想はつくけど……)
◆◆◆
〔アイテム効果超強化〕
アイテムにより得られる効果を無茶苦茶
上昇させたり、効果が得られる時間を無茶
苦茶延長する。
◆◆◆
元々持っていた〔アイテム効果強化〕のスキルが進化したようなスキルだな。ちなみに〔アイテム効果強化〕のテキストはこうだ。
◆◆◆
〔アイテム効果強化〕
アイテムにより得られる効果を上昇させ
たり、効果が得られる時間を延長する。
◆◆◆
まあ、凄そうなスキルだけど今欲しいスキルじゃない。
ちなみに〔超鑑定〕の方は物だけでなく生き物も鑑定できるようになるらしい。便利になるが、今の苦境をなんとか出来るスキルではないな。
(後は〔アイテム再生〕か)
これは〔アイテム効果超強化〕や〔超鑑定〕とは違い、新たに得たスキルではあるが、正直ここまで期待ハズレが続くともうなんというか……
◆◆◆
〔アイテム再生〕
今まで使用したことがあるアイテムを再
び生み出すことが出来る。ただし、使用す
るとレベルが1になる。
◆◆◆
レベル1に戻る!? リスク高すぎるだろ!
(今まで使ったことがあるアイテムなんてたかが知れて……)
その時、俺の全身に稲妻が走った!
(これってもしかして、またアレを……)
僕のステータスなんてこの最下層の魔物と比べれば問題外。最下層ではレベルが1だろうが21だろうが大差ないだろう。
(ならっ!)
僕は運を天に任せることにした。どうせ今のままじゃどうしようもないのだ。
(〔アイテム再生〕発動! 再生するのは……)
◆◆◆
〔アイテム再生〕を発動しました。
託宣の聖印を手に入れました。
レベルが1に下がりました。
◆◆◆
よしっ、上手く行った! 後は託宣の聖印をもう一度使うだけだ。
(今度こそ頼むぞ!)
俺は再び天に祈りながら託宣の聖印を使った。
◆◆◆
称号「パラディンロード」を獲得しました
◆◆◆
え、マジで!?
(パ、パラディン?)
上級クラスであるナイトになった後、特別な条件を満たすことでなれるという最上級クラスがパラディンだ。
(ステータス!)
◆◆◆
フェイ<パラディンロード>
Lv 1
Hp 252/252
Mp 160/160
Str 63
Dex 63
Int 58
Mnd 64
Vit 59
Agi 57
luk 63
スキル
〔グランドクロス〕new!
〔デュアシールドアタック〕new!
〔デュアカバーガード〕new!
〔ホーリーライト〕new!
〔ターンアンデッドクロス〕new!
〔ピュアヒール〕new!
〔アンデッド超特効〕new!
〔聖属性攻撃超強化〕new!
〔近接攻撃超強化〕new!
〔盾防御超強化〕new!
〔回復魔法強化:特大〕new!
スロット
〔アイテムボックス〕
〔超鑑定〕
〔アクロバット〕
◆◆◆
す、凄いスキルの数だ。しかも……
(レベル1でこのパラメーターか! ステータス補正が高すぎる……)
まあ、パラディンから上がるのであればこんなに劇的な変化はないんだろうけど。
(しかも僕はレベル1。つまり、パラディンロードのまま、レベルアップ出来る)
通常、より高位のクラスの方がステータスの成長率は高い。しかし、クラスアップの条件は最低でもレベル50以上なので上級クラスについていながらレベル1というのは本来有り得ないことなのだ。
(僕……これから強くなれるぞ!)
僕は積年の願いが叶うのではないかと思って興奮する。が、それを一瞬で鎮めるような物音が近寄ってきた。
(あれは、骸骨兵(スケルトン)か)
暗がりからこちらへ近づいてくるシルエットを見て、僕は最初そう判断したが、次第に違うことが明らかになった。
(腕が六本。更には骨の色が黒い……普通の骸骨兵(スケルトン)じゃないな)
とにかく〔超鑑定〕で調べてみよう
◆◆◆
骸骨魔剣士(スケルトンエース)
Lv52
◆◆◆
げ、何だコイツ。聞いたことさえないぞ。
(どうする!?)
俺はステータスを見て考える……あ! これを試してみよう!
「〔ターンアンデッドクロス〕!」
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