二刀流のススメ

破死竜

本業という刀だけ、創作という刀だけ、に頼らない方が良い理由(わけ)

 自分は、平成26年(2014年)の4月に36歳で退職しまして、

今年令和4年(2022年)に44歳になりましたので、

来月4月には、無職となって8年が経過することになります。

 酒と煙草と友と女に触れられなくとも、まるで平気な性格なので、生活に困ってはいないのですが、しかし、じゃあ、その間に、創作が出来ているかというと、

これが、全然出来ていないのでありました。


 サラリーマンとして働いてきた頃は、言い訳ができました。

 (まず、本当に時間が無い)

 (次に、時間があっても、クリエイティブな活動をする体力が残っちゃいない)

 これらは、まあ、嘘ではありませんでした。

 正直、平日は毎日、仕事が”たいぎい”(※自分は、広島出身者です)と思っておりましたし、週末には、平日にはできなかった、スーツをクリーニングに出したり、部屋の掃除をしたり、などの用事を済ませなくてはなりませんでしたから。


 ところがどっこい(※昭和生まれのオジサンなので、ワシはこういうもの言いをします)、いざ、退職して、時間ができ、体力ができても、

創作の時間は増えなかったのです。

 そりゃ、退職直後は、しばらく休みたかったし、その後も、貯まったゲームや、もちろん読書もしまくったことは、一応、許される範囲だったでしょう。

 でも、その後は?

 サラリーマン時代には、思っていました。

 (時間が出来たら、考えられたのに)

 (体力があれば、執筆できたのに)

 上司の、「ちょっといいかな」や、「メールを送った後は、電話でそれを伝えないとダメだぞ」(!)のような、クソ指示から解放され、時間と体力を自由に使えるようになっても、それらは、決して、創作に消費されることはなかったのです。


 n(※サンプル数)=1、の、再現性の無い経歴ではありますが、

このワシの人生を、どうか、他山の石としていただきまして、

忙しかろうと、疲れていようと、本業という刀一本を磨くことに精一杯なのだと、ご自分では思っておられようと、

ほんの少しで良いから、もう一本の、創作という刀も磨いておいてください。


 一度錆びてしまった刀は、もう一本の刀を捨てて、修復に集中しても、

二度と、光り輝くこと無いのですから。


 おわり

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