114.二つ目の神話級装備

 神話級素材選択BОXから三つの素材を選択し、俺は神話級装備の靴を作り出せる素材を手に入れる。

 そのまま素材を全て選択し、作成へと進んでいく。

 五つの素材が俺の目の前に浮かび上がり、虹色の光を放ちながら円状に回転を始め、徐々に中央へ近づいていき一つに融合される。

 眩い虹色の光が周囲へと広がりを見せ、徐々に光は収まっていく。

 そして、光の中心から現れたのは俺が待ち望んでいた、二つ目の神話級装備だった。


「……本当に、一日で二つの神話級装備を!」

「……レヴォさんって、すごいなー」


 二人の声が耳に届いたが、俺は振り返ることもせずに神話級装備に手を伸ばし、掴み取った。


「……暗殺者用神話級装備、八咫烏の黒羽根ブーツ」


 敏捷特化の神話級装備であり、付随しているスキルも強力なものだ。

 これがあれば神話級装備の数では劣っているものの、ゴールドを相手にしても後手に回ることはないだろう。

 ……というか、御曹司野郎を相手に後手に回る事態がくるのかも微妙なところだがな。


「うっし、装備完了。これでだいぶ見れるステータスになったな。シェイルフィードとの戦闘でレベルも上がったしステータスポイントも割り振って、スキルも必要なものを獲得しておくか。……これでいいかな」


 ひとまずはステータスを確認しておくとするか。


■名前:レヴォ ■レベル120

■職業:双剣の暗殺者 ■ギルド名:DRギルド

■HP1790/1790

■MP1540/1540

■筋力179(+95) ■敏捷575(+270)

■知能204(+60) ■体力179(+85)

■精神力205(+110)

■ステータスポイント0

■スキルポイント0

■装備:隼の短剣(右手)、シンボル・オブ・ブラッド(左手)、闇夜のシルエットコート、漆黒の外套、中級闇精霊のズボン、八咫烏の黒羽根ブーツ、中級闇精霊の腕輪、怪力の腕輪、幻惑の指輪、下級風精霊の指輪、中級風精霊の指輪、暗黒竜鱗の仮面

■アクティブスキル

・瞬歩 5/5(5メートル以内の場所に一瞬で移動する。5回分のストックあり、3時間でストックが1回復する)

・マッピング(ダンジョンのマップを作製できる)

・エコー(反響を利用してダンジョンの構造を把握、見えないところの相手を見つけることができる)

・暗視(暗闇で視界を確保する)

・アナライズ(対象物を解析することができる)

・捨て身の特攻(10秒間の間、残りHP÷10にした数値を筋力に上乗せし、さらに筋力を二倍にする。その際、HPは1になる)

・下剋上(倍以上のレベル差がある相手を特定ステータスを半分に減少させる。効果時間は5分。次の使用まで6時間のインターバルが必要)

・シャドウウォーク 使用可能(影が続く限り、影の中を移動することができる。一度地上に出ると、次の使用まで1分のインターバルが必要)

・ダークエッジ 消費魔力30(闇の刃を影から生み出し攻撃する)

・暗黒竜のオーラ 使用可能(一度使用すると5分間全ステータスが25%上昇する。次の使用まで24時間のインターバルが必要)

・影分身 消費魔力50(一体につき魔力を50消費してステータスを半分にした影分身を作り出す。最大で五体までの影分身を作り出せる)

・八咫烏 消費魔力100(召喚獣八咫烏を召喚。強さは召喚者のレベル半分相当になる)

■パッシブスキル

・敏捷上昇(63%)

・筋力上昇(23%)

・知能上昇(3%)

・暗殺剣(弱点に命中するとダメージが三倍になる)

・二刀流(左右の手に武器を装備することができる)

・暗殺者の一撃(弱点に命中するとダメージが五倍になる)

・HP自動中回復(10秒ごとに最大HPの7%を回復する)

・隠蔽(ステータスを隠蔽することができる。隠蔽する範囲は装備者が任意で決められる)

・暗殺者の肉体(状態異常になると、3分間で状態異常を無効化する。無効化中に回復することも可能)

・気配遮断(気配察知系のスキルを無効化する)


 伝承級以上の装備の多くに付随しているスキルで敏捷、筋力、知能が3%上昇、パッシブスキルで気配遮断を獲得。

 スキルポイントで獲得できるスキルでは敏捷を最大の50%に、それ以上の数値は装備や職業補正によるものだ。

 筋力も10%上昇させ、最後に切り札になりえる下剋上スキルを獲得する。

 それに、あのスキルも使いようによっては切り札になりえるわけだし、ゴールドとの戦闘が楽しみになってきたな。


「それじゃあ俺はゴールドを挑発する動画を取ってくるから、二人はログアウトして……って、なんでこっちを見ているんだ?」


 エリザとリンを見ると、なぜかニコニコしながらこちらを見ている。


「その動画、私が撮影いたします!」

「私が編集とかやってあげるよ!」

「……いやいや、リアルの連絡先とかわからんし」

「「教えてください!」」

「……えぇぇ~?」


 自分でもできるからと断っていたものの、最終的には今後の動画にも協力してくれるということと、挑発するなら最高のものを作るべきだという意見に押され、俺は二人に連絡先を伝えることになったのだった。

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