展示-11
凶器を見つけた長四郎、燐、一川警部、絢巡査長の4人は、次の行動へと移った。
「じゃあ、今度は犯人探しね」
指をぽきぽきと鳴らしながら意気込む燐に、長四郎が口を開く。
「犯人は分かってるって言ったじゃん」
『え!?』驚く刑事2人組。
「ああ、2人には言ってなかったすね。犯人の検討は付いているんすよ。後、欲しいのは証拠ですねぇ~」
「証拠・・・・・・」
絢巡査長は刀以外に何か証拠に繋がるものがないか、頭の中を張り巡らせる。
「ま、それは俺が見つけるから。絢ちゃん達は、防犯カメラの映像とかそっちの方をお願いしたいんだけど」
「分かりました。それで、長さんは?」
「俺は、犯人であろう人物にあたってみようかなと」
「俺じゃないでしょ。俺達でしょ」
「え? なんで俺達なの?」
「はぁっ!? 私を除け者にする気?」
「除け者って。ラモちゃんは事件遭遇者じゃん」
「だから、何? いつもの事じゃん」
「そう、カッカしないでさ。お家帰って、相棒の再放送でも見てなさい」
「やだ。なんか、ムカつくから絶対、事件解決まで帰らないから」
燐は顔をムスッとさせ、長四郎を睨み付ける。
斯くして、二手に分かれて捜査する事になり、長四郎と燐は亀津を探しに館内をうろつく。
「あんた、本当にあのお爺さんが犯人だと思っているの?」
1人先を行く長四郎に質問する燐。
「犯人かもしれなぁ~いし、そうじゃないかもしれなぁ~い。超能力者じゃないので、分からなぁ~い」
その発言に少しムカつく燐だったが、怒りを抑えて話を続ける。
「あのお爺さんが犯人だと思う根拠は?」
「根拠かぁ~」そう言いながら暫く考えたの後、口を開いた。
「勘」
「絶対に噓だ。なんで、隠すのよ」
「隠すって言うけどね。私は正直なことしか言っておりませんから」
「あ、居た」
長四郎の発言を無視して、燐が指さす先に亀津は居た。
「良いか、ラモちゃん。俺の邪魔するなよ」
長四郎は燐にそう告げ、亀津に近づいていくのだった。
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