第4話 仲間

ミツ子はこれからどうしたら良いのか考えていた。

" 夢であって欲しい "

何回もそう思った。考えれば考えるだけわからなくなる。

そんな中、ミツ子はふと思った。

「結構な人数だったけど、逃げきれている人はいるのかな」

そう思うと希望が持てた。


「ここに居るだけじゃダメかもしれない。他に私と同じような状況の人がいるはず。」

ミツ子は勇気を振り絞って集団の近くから逃げようと考えたその時だった。


???「そこにいたのか」


ヤバい。見つかってしまった。

ミツ子に冷や汗が流れる。手の震えも止まらない。呼吸も荒い。必死に頭をフル回転させる。


???「ミツ子」


ペタッ…ペタッ…と足音をたてながら近づいてくる。しかも1人じゃない。1人の足音ではない。


???「ミツ子、俺たちだよ」


ミツ子の頭は真っ白だった。もう何も出来ない。

そう思った時だった。


見覚えのある顔だけど、どこか違う。

でも、仲間だと何故か確信できる。


ミツ子に声を掛けたのは知らない人だった。

が、とてもミツ子の友達にそっくりなのだ。


" なぜ私の名前を知っているのだろう "


ミツ子はそう思ったが、特に気にしなかった。

なぜなら、近くにミツ子と同じ状況の人達がいて安心していたからだ。

いつの間にか手の震えや呼吸の荒さも無くなっていた。

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