第57話 盗まれたスポックの頭脳


#スタートレック #スポックの頭脳 #ハイブリッド・コンピュータ #エンタープライズ #カーク船長


主人公 カーク船長  脇役 女たち

 

印象に残ったセリフ

カーク船長「あの女たちの単純な頭で、よくここの統率が取れるな」

(カークたちの装備が置かれている)

チャーリー「あの女たちにこのような近代的な装置が作れるはずがありません。これは相当な技術が要りますよ。ざっと見た限りでは、ほかに有能な技術者がいるとも思えませんし」

カーク船長「男の本能を利用してモルグをコントロールする能力だけはあるようだ」


ストーリー

謎の女がエンタープライズに突然現れ、スポックの頭脳を盗んでしまう。24時間以内に頭脳を戻さなければスポックは死んでしまう! カークたちは必死の捜索を開始、シグマ・ドラコンス惑星郡のひとつに降り立つ。なんとスポックの頭脳はそこの地底都市の中枢にあるコントローラーとして使われていたのだった。



感想(ネタバレ注意) 

 第三シーズンはのっけから、スポックの頭脳が盗まれた、さあたいへんというお話です。

このエピソードの見どころは、リーダーの女性からこの惑星の古代人の知識を司る

『教師』から、知識を与えられたマッコイが、スポックの復帰手術を

担当するシーンでしょうか。


子どもでも出来る、とウキウキしていたマッコイでしたが、

予定より早く知識が消え失せてしまい、

どう手術していいのかわからない。


そこでカーク船長は、スポックにマッコイへの手ほどきをお願いします。

マッコイは、患者に手術を教えてもらうなんて情けない、と

グチっています(大笑)


それにしても、男と女がわかれて1万年。

その間、子どもはどうやってつくったんでしょうか。

古代人の知恵にたよって退化した女性と奴隷化した男性。

このふたりの溝は大きいと思いますが……


頭脳を盗まれたスポックが、

まばたきもせずに歩くシーンは、

少々、不気味でありました。

スポックの頭は、なぜ盗まれたのか。

その謎は、チャーリーやマッコイたちによって

解かれていきます。


要は、スポックの頭脳はコンピュータと結合した

ハイブリッド・コンピュータのために必要だったってこと。

女たちの生命を維持するための機能のひとつだったんですね。


このエピソードでわかること。

このスタトレの時代にあっても、

人間の頭脳がどの程度の能力を持っているか、

解明されていないようです。


現時点で、人間は脳の10%しか使っていないらしい。

ぜんぶ使ったら、ものすごい進化になるでしょうが

時代はAIになり、単純な考えはコンピュータ任せになりつつあります。


だから、この惑星のひとたちのことは、他人事ではありません。

むかしの知識にしがみついて、進歩を放棄し、

他人の財産や知性を横取りして生きていくようになったら、

人間、おしまいですね。


スタトレに見られるのは、無限の可能性への信頼と、

進歩への自信です。

いまの日本に欠けているものかもしれません。

いずれはそれも取り戻せると

わたしは信じます。

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