第49話 カヌーソ・ノナの魔力
#スタートレック #カヌーソ・ノナ #魔術 #エンタープライズ #カーク船長
主人公 カーク船長 脇役 カヌーソ・ノナ
印象に残ったセリフ
カーク船長「われわれも昔はおなじ、弓矢しかなかった。そのうちに火を噴く棒や、もっと恐ろしい武器が出来て殺し合い、みんな死にかけたんだ。だからほかの世界でそんなことの起こらないよう、いま、こうしてそのことを知らせてるんだ。人々がみんな武器など持たずに暮らすのがいちばん安全だしいいことなんだ」
ノナ「持たなきゃらない時があるわ」
カーク船長「あまり知らない武器を持つのは危ないことだ」
ストーリー
クリンゴンとの不干渉協定を結んだ未開の惑星を13年ぶりに訪れたカーク。しかし、原始的な惑星のはずが、火打ち石の銃を用いて部族間で戦っており、紛争に巻き込まれたカークは重傷を追う。昔知り合った山の部族タイリーの妻ノナに看病されるが、彼女は連邦の武器を手に入れようと企んでおり……
感想(ネタバレ注意)
女と男が魂と血を交せば、なんでも女の言うとおりになるという伝説のある惑星。
かつては平和だったこの惑星で、ノナの野望が燃えていきます……!
このエピソードの見どころは、双方に同程度の武器を与えなければならない、とするカーク船長と気でも狂ったかと激高するマッコイの激論でしょう。
60年代(冷戦真っ最中)のテレビドラマだけあって、「恐怖の均衡」や朝鮮戦争について、
世相を反映したお話になっています。
どちらか一方に強大な力を持たせたら、宇宙旅行は夢になる。
だから、パワー・バランスが必要だ――!
それはしかし、マッコイの言う、
血で血を洗う終わりのない闘争のはじまりでもありました。
このエピソードで対立している山の民と村の民は、
世界の一般的な感覚と同じだと考えても良いでしょう。
平和をのぞんでいるはずなのに
外国の介入で対立してしまう図式は、
どっかで聞いたことのある歴史の話と似ています。
しかしこのエピソードは、大切なことを見逃しています。
カーク船長は、その気になれば戦争をやめさせることができたはず、という点です。
たとえば、山の民の銃だけにターゲットを絞って、
転送装置を作動させ、武器を取り上げてしまい、
武器を供給したクリンゴンを、オルガニア人に提訴する。
オルガニア人の処置がどんなになるかは不明ですが
あまり寛大な処置とは思えませんよね。
武器がなければ争う手段がないわけで、
どちらかが全滅という事態にはならなかったはずだとわたしは思いますが、
みなさんは、どう思いますか?
銃を作る技術を知っている人もいるだろうけど
オルガニア人がなんとかしてくれたはず。
この話は最後まで、後味の悪いエピソードだった。
武器を持たないことがいいことだと、わかっていても
出来ない世界の常識。
傷つけないと、殺さないと、思いどおりにならないなんて……
それだけ人間は傲慢だってことでしょうか。
話し合いって、だいじだと思うけど。
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