第47話 宇宙犯罪シンジケート


#スタートレック #犯罪シンジケート #地球人のお荷物 #エンタープライズ #カーク船長


主人公 カーク船長  脇役 オクミックス

 

印象に残ったセリフ

オクミックス「おいおい、ちょっと、その本だ」

カーク船長「この本がどうした」

オクミックス「前に来たホライズンという船が置いていったものだ」

スポック「船長。これが影響を与えたんですよ。驚異です。この一冊の本で文化が変わるとは!」


ストーリー

惑星シグマ・イオタ2に接近したエンタープライズは、ベラ・オクミックスなる男から呼び出しを受ける。実はイオタ星は100年前に地球連邦のパトロール船が飛来し、そのときに残していった本が原因でシカゴのギャングを模倣した社会を形成していた。イオタ文明を正しい方向にリードするため、カークはマフィアのボスを装って彼らを統一しようと……



感想(ネタバレ注意) 

内政不干渉命令の下される100年前に、シグマ・イオタ2で遭難した船、ホライズン。

その船の持っていた一冊の本が、騒動を巻き起こすコメディタッチの物語です。


このエピソードの見どころは、シンジケートのTOPを集めてカーク船長が、

組織をそっくりいただく、と言い出すシーンでしょうか。

おおぜいのボスたちを相手に1歩も退かないカーク船長の肝っ玉もさることながら

その相手をするオクミックスたちの意外な行動もみものです。


このエピソードと同じようなストーリー展開の物語が、SFにあります。

「地球人のお荷物」ポール・アンダースン&ゴードン・R. ディクスン(ハヤカワ文庫SF)で、

あまのよしたかの挿絵がとってもかわいい本です。

「地球人のお荷物」では、ホーカと呼ばれるおもちゃのクマ(テディベア)そっくりの

宇宙人が出てきます。

天真爛漫で想像力豊かなこのホーカ人、主人公アレックスと出会って地球の文化に夢中になり、

西部の男、ドン・ジョヴァンニ、シャーロック・ホームズなどなど、あらゆるものをまねしはじめたからさあ大変!

アレックスを困らせます。


「地球人のお荷物」も「宇宙犯罪シンジケート」も、どちらもアニメ的な要素がたっぷり。

カーク船長とスポックが、クラシックカーに乗り込んで、

ぎったんばっこん、えっちらおっちら、

車を駆るシーンは大笑い!


肩の力を抜いて楽しめる作品です。

それにしても、協力してくれた男の子に対して、

カーク船長はお礼をしていないけど、

ダメでしょうそれじゃあ!


バラバラの組織がひとつになったため、40%のアガリをもらいに

毎年、宇宙艦隊が行くことになるわけですが、

それを考えると浮かない顔のスポックにマッコイ。


事情を知ってホッとしますが、単なる直感でここまでやってのける

カーク船長は、なかなか優秀な人材です。


ついに混乱が収まったシグマ・イオタ2。

ギャング社会が正常化するまで、ここは「宇宙連邦のお荷物」です。


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