第38話 不思議の宇宙のアリス

#スタートレック #ハリー・マッド #アンドロイド #エンタープライズ #カーク船長



主人公 カーク船長  脇役 ハリー・マッド



印象に残ったセリフ


ハリー「20万のよく働く人のいいアンドロイドがいたわけだ、しかもどれもが人に仕えるようにつくられておる。ここはまったく、パラダイスだよ」

スポック「だったらなぜ我々を呼ぶ必要がある?」

ハリー「(身を乗り出し)みんながわしを放してくれんのだ。連中は人間というモノを知りたいがために、わしを通じて研究しておるのだ」

カーク「ほお、けっこうな見本だな」

ハリー「言葉に気をつけろ! わしはここの王さまだぞ?」





ストーリー


エンタープライズはアンドロイドに侵入され、ある惑星に上陸させられる。そこにはペテン師ハリーがアンドロイドに囲まれて暮らしていた。アンドロイドは人間に奉仕するように設計されており、ハリーを王位につけて世話をしていたが、その生活に飽きたハリーは、アンドロイドが仕える代わりの人間として、カークたちを捕らえたのだった……。





感想(ネタバレ注意)



 スポック「人間がその欲望を満たされない状態を、人間の世界では不幸せというんだよ」

幸せとはなにか、というアンドロイドの問いに対して、そんな答えをスポックは告げます。



仏教によると、幸せとは、


(ネットより引用開始)


苦しまない状態こそ、私たちが求めている「幸福」であるはずなのに、人間の心はそれを幸福とは認めてくれない。快楽の前提となる「苦」がないからです。だからわざわざ自分を苦境に追い込み、ひたすら自分に苦痛を与えては、その苦痛を解消して気持ちいいと感じるのです。


(引用終わり)




アンドロイドの世界は仏教的しあわせの世界?

なんでも願いが叶う世界で、苦しみがあるはずがないですから。




カーク船長は、「欠点があるのが人間なら、それを補えるのも人間だ」として、人間に奉仕して幸せにし、支配するというアンドロイドの主張を退けるんですね。

なんでも好きなものを与えられたら、人間は堕落する……。カーク船長は、部下たちが変化していくのを気にかけます。



人はパンのみに生きるものではない。

物質的にいくら豊かでも、心が飢えることはある。

いまの日本も、たしかに物質的に豊かになった面があるでしょうが、昔の余裕はなくなった気がする。



さて、今回気になったのは、セキュリティ。

物質的に豊かで、なんでも揃うことこそしあわせと信じている

アンドロイドの星では、中心的な存在ノーマンが、すべてを握っている。

60年代のテレビドラマでは、危機管理という概念は、ほとんど見られません。

ひとつを攻撃したら全滅、なんてリスク高すぎませんかね。





ラストは爆笑!

アンドロイドをやっつけるためにエンタープライズの乗組員たちが

非合理的な行動をするところはケッサク!

「マッドはウソつきだ。とマッドが言った」

さて、このセリフはほんとうか?!

哲学的命題に挑んだアンドロイド、暴走しちゃってお気の毒(笑)

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