第35話 死のパラダイス
#スタートレック/宇宙大作戦 #パラダイス #バアル #エンタープライズ #カーク船長
主人公 カーク船長 脇役 バアル
印象に残ったセリフ
スポック「殺すことを覚えたから、もう人間らしい」
ストーリー
宇宙のパラダイスと呼ばれる惑星ガンマー6号に上陸。しかしそこでカークたち上陸班は住人に殺されそうになる。調べていくと、それは住民たちの崇めるバアルという地中エネルギーの仕業だった。 バアルの奴隷と化している住民たちを解放するためカークは作戦をたてる。
感想(ネタバレ注意)
内政干渉はしちゃダメなのに、しょっちゅう介入出してませんかね、カークさん。
今回のストーリーは、「惑星ベータ・スリーの独裁者」あるいは「コンピュータ戦争」のアレンジ版です。
スポックとドクターが、ここの住人の暮らしぶりを見て大激論します。
スポックは、ここの住人はこれで満足してるんだからいいじゃないか、と言う。
マッコイは、人間であるかぎり、進歩と成長が必要だと主張する。
千年以上も停滞した生活を送っている人々。そして、エネルギーを欲するバアル。
エンタープライズの危機に対して、カークはやむなく原則をやぶることに。
ところで、ここに出てくる神、バアルとはなにか。
旧約聖書には、「ニセの神」として登場し、人身御供をもとめる偶像神として否定されていますが、古代オリエントあたりで信仰されていた嵐の神です。聖書的にはアスタルトを妻とする解釈もあるそう。
彫像などでは、棍棒と槍(稲妻の象徴)を握る戦士の姿で表されており、乾燥している地域では、農業に携わる人々から豊穣神として崇められた存在です。
ですが、悪魔学でも重要視されている神さまだったりします。
このエピソードで、惑星の住民を言いなりにしているバアルの姿がヘビ(悪魔の変身した姿)なのは、決して偶然ではありません。
そんなこんなで、住人たちに「自由」という木の実を与えたカーク船長。
しかし、それって身勝手なんじゃないかな。
自由は奪い取るもの、じゃなかったの?
スポックが、
これでは『アダムとイブ』の話そっくりだとカークさんを批判します。
聖書の話によると、悪魔が楽園に現れて、そこで幸せに暮らしていたアダムとイブを誘惑し、その結果アダムとイブは楽園を追われるのでした。
自分を批判されて、カークは怒るどころかスポックをからかいます。
勝手な思い込みでひとつの文化を破壊したことを、反省しない脳天気さ。
メキシコのインディオ文化破壊を連想させたエピソードでした。
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