スタートレック：宇宙大作戦 感想コラム

第28話 二つの宇宙

＃スタートレック/宇宙大作戦　#パラレルワールド　#反物質　#エンタープライズ　#カーク船長

主人公　カーク船長　　脇役　ラザラス

印象に残ったセリフ

ラザラス「わたしを信じて力を貸してくれ。悪魔を倒して宇宙の正義を守るのだ！」

カーク「わたしが守るのはこの船の安全と与えられた命令だけだ」

ストーリー

エンタープライズは強烈な衝撃を受ける。原因不明の謎のショックで、全宇宙が影響を受けたらしい。カークたちは戦闘配置について、衝撃の源と思われる惑星を調査する。だがそこで発見したのは、小さな宇宙艇と、ラザラスと名乗る地球人と全く同じの一人の男だった。だが実は、ラザラスと全く同じ人間がもう1人いた……

感想（ネタバレ注意）　

　自分そっくりの反物質が、自分と出会ったらどうなるか。

二つの宇宙間で繰り広げられる死闘。

反物質世界のラザラスの犠牲がこころに沁みます。

ラザラスというのは、新約聖書的には、イエス以外で復活した人の名前です

（ラザロというのが聖書の表現ですが、英語ではラザラス）。

死んで3日も経っているラザロを、イエスがよみがえらせるんですね。

スタトレ的には、自分が永遠の死を経験することによって、

二つの宇宙を救う英雄ということになりましょうか。

多次元宇宙の存在は、量子論的には証明されているそうです。

いわゆる異世界ファンタジーは、この量子論がもとになっているのですよ（汗）

異世界の環境や歴史、ゲームをパクったラノベだって、ちゃんと科学的根拠があったりする（汗）

そして、スタトレはその科学的根拠をもとに、破滅の危機に瀕した宇宙を描いています。

たったふたりの物質/反物質で、宇宙が滅びるというのはおおげさかもしれません。

そもそも、エンタープライズの動力源は、反物質だったはずですよね。

たしか、エネルギープラズマ化されたフィールドの中で、物質と反応させて、推進させていたはず。

人間ぐらいの大きさの反物質ぐらいでは、滅びない気もするけどなあ。

自分とそっくりさんが別の宇宙にいるということを知った物質ラザラスは錯乱した、と反物質ラザラスが言います。

自分がふたりいることに、耐えられなかったという。

アイデンティティーが揺らいだとき、相手を否定したくなる。

自分はひとりでたくさんだ！

それを言ったら、一卵性双生児なんか、どうなるんだろうか。

そっくりさんが、きょうだいなんだぜ。

人に寄りけりなのかもしれんが

物質ラザラスってあまりにも、エゴが強すぎませんかね（滝汗）

別の宇宙とのドアを閉めるために、宇宙艇を破壊するエンタープライズ。

宇宙を救うためになされた決断の重さ。

ラザラスがいつか、平穏な日々を取り戻すことを願ってやみません。