第13話 タロス星の幻怪人(後編)
#スタートレック/宇宙大作戦 #スポック #友情 #エンタープライズ #カーク船長
主人公 カーク船長 脇役 スポック
印象に残ったセリフ
カーク「最近きみは残念ながら、かなり感情に支配されたような行動をとりがちだぞ?」
スポック「わたしを侮辱するのはやめてください。今回の行為はすべて、論理に裏付けられたものです」
ストーリー
タロスへの進路をとったスポックは軍法会議にかけられる。そこで明かされる13年前の真実。タロス星人は精神力が発達し超能力を備えていたが、技術面がおとり、当時のパイク船長とある女を結婚させ、子供を生ませて人間を作り出し、それを奴隷としようとしていたのだった……。
感想(ネタバレ注意)
感想(ネタバレ注意)
今回もこのストーリー、ほとんどが『歪んだ楽園』の再放送でした。
その再放送に挿入されている軍法会議のもようは、スポックを死刑にする結果に……。
しかし、そのすべては幻影だったのです!
原作を知っているので、この後どうなるのかは知っていましたが、
スポックが、理屈ではなく、感情で動くという
意外なストーリー展開には、いつもながら驚かされます。
自分の意志がまったく通じず、「生きている」とは言えない状態のパイクさん。
みじめなありさまに同情し、ひとり反逆を試みるスポックさん。
そんなことならひとこと相談してくれよ水くさいと文句を言うカークさんに、
死刑になるのは自分一人でたくさんだと。
ああ、熱い血潮が、スポックの中には流れている!
ふだん冷たいくせに、こんなときにこんなことを言うから、
わたしはこの人の大ファンなんですよね。
幻影の中で生き、幸せを手に入れるパイクさん。
あなたの現実にも幸あらんことを……
そんなタロス星人の、
ほんとうは暖かな人柄がよくわかります。
横暴なことをやってるけれど
実際には、地球人のことを心配していたんですね。
幻影の技術を学んだら、
きっと地球人は滅んでしまう、と。
空想に生きることは、けっして悪いことじゃあない、と
わたしは思ったりもします。
現実というのは冷たく厳しいから。
せめてひととき、夢を見たい。
だけど一生を夢見て暮らすことは、
地球では不可能なわけですよ。
タロス星だったら別だろうけどね。
厳しすぎる現実を前にして、夢を選ぶスポック。
人間の弱さとか、愚かさとか、いろいろ言う人はいるだろうけど
スポックは、そんな弱さを愛している部分がある。
超然としているけれど、地球人を放っておけない。
だから、パイクさんをタロス星へと送ってしまう。
カークさんが現実に打ちのめされたとき、
タロス星へと向かう日が来るでしょうか。
人間にとって夢とはなにか、という話です。
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