シーン(8-1)

【クリスマス当日】

クリスマス当日、サンタサービスで働くビルとジョルジョ、レイチェルは一日中働く。


◯クリスマスタウン 市街(昼〜夕方・晴れ)


BGM クリスマスソング


ビル「レイチェル、次の配達先は?」


基地局で配達の指示を出すレイチェルと無線で繋がる


レイチェル「ウエストサイドストリートの55番地、アーロン家長女のエリザベス!」

ビル「了解……っと!」


ジョルジョ「その声、レイチェル先輩ですか?」

ビル「そうだ。裏方でもサンタクロースの一員だぞ」

ジョルジョ「(少し嬉しそうに)そうですか……!」


ビルはプレゼントを積んだトラックを走らせる


ビル「次は?」

レイチェル「サウスアベニューの42番地、キャメロン家のアリス&エミリー姉妹!」


ビルはトラックを走らせる


レイチェル「次はノースアベニューの7番地、クルーニー家のトム、マーク&ブライアン兄弟!」


ビルはトラックを走らせる


レイチェル「次はイーストアベニューの400番地、スミス家のローラ!」

ビル「……女の子の家ばかりだな」

レイチェル「新人に男前の若手恒例の洗礼を味合わせとけって、ね」

レイチェル「言っとくけど、社長の指示だから」

ビル「そうか」

レイチェル「どうせ、いつものやり取りしてるんでしょ?」

レイチェル「(男の声の真似)「こんばんは、サンタサービスです」」

レイチェル「(男の声の真似)「こちら、プレゼントです」」

レイチェル「(女(大人)の声の真似)「まあ、ありがとうございますぅ」」

レイチェル「(女(こども)の声の真似)「わたし、サンタさんのお嫁さんになる!」」

レイチェル「(女(大人)の声の真似)「これ、いけません! サンタさん、すみませんね。うちの子が……」」

レイチェル「(女(こども)の声の真似)「じゃ、サンタさんになる!」」

レイチェル「(女(こども)の声の真似)「サンタさんみたいなサンタさんになる!」」

レイチェル「(男の声の真似)「頑張れば夢は叶うよ」」

レイチェル「(女(こども)の声の真似)「(黄色い歓声)!」」

レイチェル「こんなかんじでしょ?」

ビル「……だそうだが?」

ジョルジョ「まあ、……そんなかんじです」


レイチェル「言っとくけど、こどもたちに手でも出してみなよ」

レイチェル「うちの会社の信用問題になるからね」

ジョルジョ「僕はレイチェル先輩一筋ですからっ!」


レイチェル「OK。了解」

レイチェル「次は――」

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