ボイスドラマ「サンタクロースとラブレター」

台本

シーン(1-1)

【タビサ、ビルを待つ】

クリスマス前、デートに行ける最後の日だと言ったビル。

タビサもその日なら行けるということで、デートの約束をしていた。

◯レストラン『キャロル』

(夕方・雨)

BGM　レストランのBGMっぽい曲(ジャズ)

SE　店内のざわめき

SE　入店する音

店員(ロボット)「お客様、お連れ様がお待ちです」

ビル「……ありがとう」

ビル「(おそるおそる)……待った？」

タビサ「(拗ねたかんじで)待った！」

ビル「すまない。(申し訳無さそうに)この時期だから忙しくて」

タビサ「(少し考えて)今日、全部ビルのおごりね」

ビル「あぁ、好きな物を頼んでくれ」

SE 携帯(電話)の着信音

タビサ「こういうときくらいマナーモードにしといてよ」

ビル「すまない」

ビルが店の外に出る

タビサ(もうっ！　いつもいつもこうなる。仕事、仕事、仕事でさ。私のことなんかいつも後回し)

タビサ(それでさそれでさ、いっつも、いーっつも同じセリフを吐きやがる)

ビルが店内に戻ってくる

ビル「すまない」

ビル「また呼び出しだ。この埋め合わせは必ずする」

ビル「すまない。愛してるよ、タビサ」

タビサ「(うんざりしたかんじで)知ってる」

タビサ(もう、うんざり！)

タビサ(サンタクロースってそんなに忙しいの!?)