KAC20225「うちん家のチワワ達の88歳~ぽかぽかにゃあの奇跡」

宝希☆/無空★むあき☆なお/みさと★なり

第1話

今回はぽかぽかにゃあ達の荼毘の話を書きます。お題は「88歳」です。


まーさ君と同衾治療を行っていた私達に、瀕死のあーさ君(獣医は寿命か?と驚いていたらしい)が加わり、私はまーさ君との涅槃で身体中の筋が痛くて堪らなかった時、まーさ君と私のお布団の隣にあーさ君のピンクのペットベットが置かれました。まーさ君も救命隊長として駆り出され、奇跡的に間接日光が温かいあーさ君のベットではまーさ君率いる毛布達と間接日光が「ぽかぽかにゃあの奇跡」を作り出していました。私は意欲減退という病魔におかされながらも「ぽかぽかにゃあ」と嬉しげになづけました。誰かが「きらきらにゃあの奇跡」の方が尊いといい聞こえましたが、奇跡的に当たる間接日光が温かく幸せでした。そして22.01.21.の未明、まーさ君に起こされた病弱な姉が睡眠導入剤で爆睡中の私を叩き起こして、あーさ君の最後を看取らしてくれました。これからもヒトを愛し生きてゆくまーさ君と違い殆ど身体が脈を打っていませんでした。そして、あーさ君は天国の柴犬のノンちゃんの元へと去って逝きました。(あーさ君は16歳なので、人間に換算すると80歳らしいです。18歳まで生きれば88歳なので、まーさ君は22歳まで頑張る私でありました)私は瀕死の診断がくらった時から荼毘に伏す場所をネット検索していましたが、オミクロンの猛威が激しいのと皆疲労困憊な事から、焼き芋屋さんみたいな設備の移動式ペット葬儀屋さんを探しだした姉に従い三万円のコースを選びました。

義理の弟が単身赴任先から帰ってくるのが今日の午後9時頃だったので、お通夜も無しにお葬式な荼毘を午後10時に選ぶ手筈をしてもらいました。好きな場所で思いでの場所で荼毘にするよとの謳い文句だったのですが、煙がでるから人家から離れた公園で焼いて自宅で骨拾いをすると直前に教えてもらいました。私は人家から離れた広い道路で焼いてそれを私達が夜中待つのだと早合点していたので「楽ちんだ」と私の体調を安堵したのですが、葬儀屋さんの車に同乗できると勘違いした為、あーさ君が骨になるのに付き添えなくて悲しい気持ちをまーさ君でまぎらわしていました。


勿論、昼間私はあーさ君とのお別れの写真を撮り、文鳥やカナリヤ達と違って死後硬直しない目蓋を全開にして写真を撮りましたが、可愛く撮ってあげれませんでした。アイスノンで冷やしたあーさ君の身体を、葬儀屋さんの白いワゴン車の後ろのドアの付近に家族皆あつまり、普段は何も語らない家族全員で奪い合うかのように抱きしめ、軽くて脱糞も失禁もしない身体を放さなくては、まーさ君が困るとふりきり、まーさ君を抱くために、あーさ君の身体から手を放しまーさ君を抱きしめました。葬儀屋さんがあーさ君を焼いてる一時間近くだから11時頃まで皆でまーさ君と応接間にいました。私は疲労困憊してたのでまーさ君を身体に乗せてマッサージをしながら寝転んでました。

時が経ち、あーさ君の骨は他のモノを取り除いて、綺麗に並べられていました。美しかったあーさ君が骨になっていたのを見て、寂しさで震える一方、あーさ君の骨が全て骨壺に拾える事に嬉しい気持ちがわきました。柴犬のノンちゃんは沢山廃棄されたからです。「絶対に起こして」と言っていた、まーさ君のあーさ君が恋する義理の弟が仕事疲れで眠り込んでる間に私達は骨拾いを終えました。美しかったあーさ君とそのあごさんと呼ばれる由縁の整理された遺骨の写真を撮りたかったのですが、まーさ君を立ち会わす為に、我慢しました。そうしてあーさ君の荼毘は終わりました。現在、あーさ君の遺骨はノンちゃんの遺骨同様、ぽかぽかにゃあの奇跡の部屋で埋葬される日を待ってます。まーさ君はあーさ君がいる事にも気づいていないのですが。




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