2022/02/22

 ウクライナ東部、ドネツク州とルガンスク州には、武装したロシア系住民が実効支配する地域があり、ともに独立国家であると主張している。もちろんウクライナ政府は認めていないし、国際社会も認めていない。そもそも彼らの武装を提供しているのはロシアである。


 この2つの親ロシア勢力支配地について、21日ロシアのプーチン大統領は独立を一方的に承認した。ウクライナは反発しているが、これは単なる嫌がらせではない。独立国家として承認した上で、あらかじめ用意していた条約なり宣言なりを公にすれば、形式的には「防衛任務」のためにロシア軍が駐留できる。当然他の国はそんなことを承認したりしないだろうが、ロシアからすれば知ったことではない。あくまで「平和のため」に軍を駐留させているに過ぎないという態度を取るだろう。


 その後でウクライナ側から「先制攻撃」でもあった日には、もはや言わずもがなである。ウクライナにとって親ロシア勢力は獅子身中の虫であったが、この虫は腹を食い破るつもりなのだ。何とも恐ろしい。もっとも日本も他人事ではないがな。

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