精霊の説得

(いやぁ〜エルフと仲良くなれるのらしいから脳死でOKしたけど…精霊、居る場所は教えて貰えたけどどうやって説得しよう!何も考えて無かった!)


これは…コイツでもクエストクリアは不可能!?

これで暫くポーションは封印できるな、良かった…


(ま!とりあえず一番近い精霊を説得するかぁ!)


へっへっへ…

俺達が言うのはアレだが、精霊は中々に気難しい


そう簡単に説得できるかな!


ーーー


「わっ!妖精様のお気に入りだ!なになに?何しに来たの?」

「いや、世界樹から邪竜も居なくなったし世界樹に帰って来て欲しくてな」(こんなんで良いかな?)


ふふふ…精霊の事だ、どうせここで無茶振りをしてきたりしてそう簡単には帰らな…


「いいよー!」

「いいの?」(楽だなー)


なんでぇ!?

あ、あれ?精霊は気難しいはずでは!?


「妖精様のお気に入りだからね!ちょっとしたお願い事くらいなら何でも聞いてあげるよ!」

「おお!そうか…ありがとな!」(妖精ちゃんもだけど精霊ちゃんもいい子だなぁ…)


クッソ!そうか寵愛か!

加護如きならともかく寵愛なら低ランクな精霊は簡単に言うこと聞くわな!


「えへへ…照れるなぁ…じゃ!また世界樹でね!」

「ああ、またな」(へー、精霊も心を読めるんだ)


マジかよコイツ…流石に心を読めるを軽く受け止め過ぎでしょ…


「さて、次は…」(うーん順番は…とりあえず近い順で良いか!)


適当だなぁコイツ…

でもなぁ…いくら適当でもクエストの難易度の殆どを担っている精霊の無茶振りが無いともなれば…


ーーー


(これで最後か)


こんな風にすっげぇ簡単にクリアされるんだよ!


(終わったな、精霊も素直だったしこんなに簡単なのに何故エルフはわざわざ俺に任せたのか…)


普通は簡単じゃねぇんだよ!

クッソ、めっちゃ伝えてぇけど伝える方法がねぇ…


(精霊にも呼ばれてるし、帰りに世界樹に寄ってからエルフに報告に行くか)


おお…でもそんなことしたら…


「貴様!何故世界樹に来た!」

「え?精霊に会おうかと…」(あれ?世界樹って番人とか居るんだ)


そりゃエルフに止められるよね


「ふん!今、精霊は逃げてしまっている、さっさと帰るんだな」

「え?でも精霊なら連れ戻して来ましたよ?」


「はぁ?寝言は寝ていえ!人間がそんな簡単に精霊を説得できる訳がなかろう!」

「えぇ…?精霊はみんな素直に言うこと聞いてくれましたけど…」


「ふっ、無知な人間が、そのような嘘に…」

「あ!お気に入りくん!来てくれたんだ!」


「あ、最初に会った精霊じゃん、呼ばれたから早速きたよー」

「へ?せ、精霊様!?精霊様を呼び捨てとは!貴様は一体何様のつもりだ!?」


「あはは…この人間くんは妖精様のお気に入りだから僕達より偉いよ、言葉遣いに気をつけてね!」 

「はぁ!?お、お前…妖精様に会った事が…いや妖精様から寵愛を受けているのか…!?」


「え?え?いや、そりゃ【妖精の寵愛】ってスキルは持ってるけど…」(これは一体何が起こっているんだ!?)


「ぴぃ…」


「オワーッ!番人エルフさーん!死ぬなー!」(お、俺のせいで番人エルフさんが倒れた!)


「気絶してるだけだから大丈夫!だから世界樹まで来て!すぐ終わるから!」

「まぁ…それなら…」(エルフさん心配過ぎるけど、とりあえずは世界樹に行くか)


んー?精霊に世界樹に連れて行かれる?

そんなのこのクエストにあったっけ?


でもなんかそういうイベントがあった気が…

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