だんまりな彼女

バブみ道日丿宮組

お題:でかい沈黙 制限時間:15分

だんまりな彼女

 かれこれ30分だろうか。

「……」

 彼女は依然としてだんまりを続けてる。

 その割にはやたらと股間を触ってくるので、膨張現象がいっこうに収まらない。

 いっそのこと、陰部を取り出して、咥え込まれたり、胸に挟まれたり、膣に挿入したりしたいのだが、それを許さない気迫が彼女にはある。無表情以上に怖いものはないと思う。

 今もなおズボンの上から愛撫され続けるという苦行を耐えてる。

 彼女は彼女で僕がどのくらいでいくかを理解してるので、適度にガス抜きしてくる。反対側の手はひたすらに自分の膣を愛撫し続けてる。

 それなのに一切声を出さない。

 愛撫によって発生した愛液のかき回す音が聞こえるか、聞こえないかくらいかである。

 もう一度書こう。

 これをかれこれ30分も続けてる。

 いい加減彼女の性欲が本格化してくれれば、僕もすっきりできるのにと思うのだが、

「……」

 彼女の方を見ても、その気配はない。

 もう少し赤面するとか、息を乱すとか、そういうのあってもいいと思う。

 でも、反応が曖昧なのは、今に始まったことじゃない。

 はじめてのときであっても、付き合い始めた頃でも、半年経過でも、彼女はほとんど感情を出さない。

 キスや、性行に答えてくれることはあるから、決して無口ということはない。

『うん』、『いや』

 その二文字を基本として彼女は言葉にする。

 今日はそれさえもなく、ひたすらにシゴかれ続けてきてる。

 なにかしたのだろうかと感じながら、考える。

 頭に思い浮かぶのは柔らかい彼女の肉体美だった。はっきりとした凹凸のある身体は細すぎず、太すぎず、それでも出るところはきっちりとでてた。感触もマシュマロのように柔らかい弾力がある。寝るときに抱きしめると本当に気持ちがいい。

「……く」

 愛撫現象がなくならない限りは、そっち方面に思考がずれてしまうのは仕方のないことだと思う。

「……ん」

 彼女が久々に声を出した。

 その声にひかれるまま、彼女の方を向けば、唇を奪われた。

「……ん」

 そうしてまた愛撫の作業に戻った。

 どういうことなのだろうか。

 答えを求めるように彼女を見ても、視線をそらされた。

 これは持久戦になるな……。

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だんまりな彼女 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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