0056 きゅぴきゅぴ会議~迷宮紹介編[視点:副脳]
僕達は【エイリアン迷宮】の
造物主様から、生まれた直後に充分にきゅぴきゅぴさせてもらえず、酷使さんのし通し夜通しさんで、みんなただいま絶賛くるくる舞いさんなのだ。
≪もう! それはチーフがいたずらさんでおふざけさんだからでしょ!≫
≪そ……そうだよう……
むむむ! しっかり者のアンと心配者のアインスが、みんなのチーフたる僕をたしなめさんしようとしている。
≪きゅぴぃ! そのようなことを言われては、このきゅぴ一升瓶の深くさん! 酔っても酔いきれぬ悪夢さんなんだきゅぴ!≫
≪チーフ~、「一升瓶」さんってなぁに~?≫
≪やったぁ、冒険さんと美味しいものさんの予感だぁ!≫
ほほほきゅぴぴ。
のんびり屋のウーノと不敵者のイェーデンも来たね。
≪まだ早いかと思ったきゅぴけど、みんなに僕のチーフとしての「こけん」さんを証明するんだきゅぴ!
僕達は
その中から、まるで
≪ぎゅびぃーっ?! チーフ何これ超苦いさんだこれ!≫
≪ふっきゅっきゅっきゅ。こいつは
≪そ、そうだったんだね……!≫
≪うおおお、たぎってきた! 僕はきゅぴきゅぴ発電池さんだぁぁ≫
≪うぃ~ひっく、もっと寄越せぇ~。寄越さぬ悪い子は~デルタさんに頼んでごぞーろっぷをぶちまけさんだぞぉ~≫
≪ひ、ひえええ……チーフ! イェーデンとウーノがなんか、おかしいよぉ……?≫
≪きゅぅぅぅーぼぐはもうだめだぁー……四角いチーフなんだぁー……ぎゅびぃー≫
≪あはは、あはは、あははは! あはは、あはは超楽しいもう何でもいいやー≫
≪きゅきゅ!? 切れ者で物知りのモノまで……変なさんになってしまった! どど、どうしよう……た、たすけて
***
うううー何で僕がこんな目に……。
全く
≪きゅびぃ、僕のぷるぷるした脳みそさんが脳震盪さんを起こしてるのだきゅぴぃ……Help me MONO !≫
≪あはは、ほんとウーヌスは好奇心旺盛さんだなぁ全く。僕達には"お口"さんが無いからさ、あのままだと――「ゲロゲロ」さんしてもっと
≪頭いたい~モノ、ゲロゲロさんって~?≫
≪あはは、ほんとに五臓六腑を吐き出す思いすることなるからそれはやめときウーノ、あはは≫
≪きゅぅ~それにしてもチーフ、モノ! この「お酒」さんは危険物なんだよ! きんせい品さんなんだよ!≫
≪そ、そうだよね……ベータさんとかに飲ませたら……きゅぴえぇぇ≫
ふうむ、僕達が大人の階段さんを登るのは、どうやらまだ早かったらしい。
おかしいな、
≪あぁ、なんだウーヌス。一応、僕達全体のためだったのかい?≫
≪きゅぴぇっへん! そういうことさんにしておくといいのだよ!≫
≪インフォーマルさんが失敗したらフォーマルさんから入ればいいのさ、あはは≫
≪むむむこれはモノからの助け舟さんの予感!≫
≪ぎょーむ報告会すればいいのさ! あはは! てわけでウーヌスからレッツゴー!≫
きゅぴふむむ、これはモノからの助け舟さん兼挑戦状だったのか。今度こそ僕のチーフとしての「こけん」さんを見せつけてやるんだよ!
≪きゅふふふ、みんなこれを見るがいいのだきゅぴぃ!≫
○【エイリアン使い】の
https://17852.mitemin.net/i643135/
みんながぷるぷるきゅぴきゅぴ驚くのがわかる。僕を賞賛する声が聞こえる。
≪きゅぅおっほっほ!
≪やったぁ、僕達の挑戦さんの軌跡だね!≫
≪う、うわー……こうして見ると、僕達たくさん頑張ったさんなんだね……≫
≪あはは、
そうなのだ。今モノが言った通り、僕達にはお給金もお賃金もお駄賃も無し。無給……無きゅぴ労働をさせられたのだ。
裁判所さんにうったえてやらなければいけないのだ。
≪被害者はきゅぴ! 犯人もきゅぴ! 弁護人も検事さんも全部きゅぴ! 記者ぽっぽさんもカメラマンさんもアナウンサーさんもきゅぴぴぃ!≫
≪……チーフ! みんな頑張ったねぇ、みんなが作り上げた
そうだったのだきゅぴ。また
≪はいはいそれじゃ行ってみよー≫
■第一の広間さん
歴史的な価値さんがとても高い場所さんなのだきゅぴ。なんと、
≪「帰らずの丘」さんが、まだ主な出口さんだった時に整備した迎撃拠点さんだからねぇ≫
≪今は~何に使ってるの~?≫
≪きゅっふっふ。さいこー標高なので、
≪んーてことはもっと立体的なアスレチックさん増やさないとみんなが飛びにくくてダメかな、チーフ!≫
≪きゅきゅ?≫
≪あーそれなら段差つけた出入り口さんつけて風通して、通路さんももちょい拡幅しないと飛行型さん達には通りにくいかもねぇ、あはは≫
≪きゅ、きゅぴ! もちろんその通り、アンとモノの言う通り僕はすでに指名手配済みなんだきゅぴ! 明日までには完成さんだよ!≫
≪さすがウーヌス、頼りになるなーあはは≫
きゅぴぃ、頼られるチーフは辛いけど楽しいのだきゅぴ。
■大産卵室さん~通称『心臓』さん
ここは最初に
≪ど、どうして……心臓部屋さんって名前に
きゅぅむ、答えよう。
きゅぴ達も"名無し"さん達も、"名付き"さん達も、みんな
まるで生物さんの心臓さんが、全身に血液さんを送るみたいに、この"心臓"さんを通ってあっちこっちに送られるからなのだきゅぴ!
≪現状、
≪ただでさえ
≪つ、つまり……もっと通路がたくさん必要さん、みたいな?≫
≪よおっし、掘りまくるぞ! 通路さんもだいどーみゃくさんみたいに、太くしまくるぞ!≫
≪んーあとはそうだな。リスクヘッジさんしないといけないから、
≪やったぁ、新しい小部屋も掘っていいんだね! モノの許可が出たぁ≫
≪えっと、元からある空洞さんとか、『仮詰め所』さんとかを再利用すれば……いいんじゃない?≫
≪アインスはチャレンジ精神さんが足りないなぁもう!≫
≪きゅきゅー……≫
きゅぴぃ。それじゃ『心臓』さんの拡張さんはイェーデンに任せるきゅぴ。みんなが毎朝、ご機嫌おはようするための大事な社交場さんでもあるからね!
イェーデン、責任さんが重大さんなんだからね!
≪あー罠通路も忘れずに……っていいや、それは僕とウーヌスでやろう。ほら「チーフ」、次は何だーい? あはあはは≫
■司令室さん~通称『脳』さん
■第二の広間さん
本格的な
元々は今の『大産卵室』さんにあった、
この場所で、
≪ちなみに僕達の椅子さんもあるんだよね、
≪え、えっと……あまり僕達が脱走さんと、おサボりさんしないで『司令室』さんにいないと……ダメなんだよ?≫
≪きゅきゅー、いいのだアインス君。僕達のいるところこそが、
≪でもアルファさん達がよく来るし、"名無し"さん達の班長役さん達もやってくるから、ここももうちょっと出入りしやすくしてもいいかもね!≫
≪あはは、そだねー。でも数が多いってわけじゃないから、出入り口の種類かなー。あと
≪きゅ、きゅ! しっかり者のアンなら心配ないけど、モノの意地悪! きゅんぷん!≫
≪違うよ~チーフの鈍感~、モノはチーフと一緒に『迷路』さんで遊びたいんだよ~≫
≪きゅぴぃ、そうだったのか! モノ大好き!≫
≪あはは、まぁそういうことにしておこうかー≫
≪あ、あの……僕達だとちょっと
ふーむ、そうだったきゅぴねぇ。
≪そうだね、アインスの言う通り! てことでチーフよろしく!≫
≪きゅぴい?≫
≪新しい
≪きゅ、きゅぇっへん、もちろんそうだとも。このウーヌス、何を隠し味、すでに候補の
≪あはは、それ怒られるやつ。無駄に無駄のない無駄なデルタさんの無駄づかいさんてやつだぁ、あはは≫
僕達の力で維持している【共鳴心域】さんは、
今はまだちゃっかり、
≪きゅぴぴぃ、とりあえず2人
≪は~い、じゃあアン、
≪任せてね! みんな僕に任せてね!≫
■結晶畑さん~通称『肝臓』さん
その場にいるだけで、この
≪野きゅぴ郎ども、であえきゅぴであえきゅぴぃ! 討ち入りじゃあ≫
≪何バカやってんのウーヌス、ここは
≪ぎゅぎゅぅ! お大根さま、それだけは、それだけはどうぞおゆるきゅぴをぉぉ≫
≪まったくチーフったら。あのね、チーフ!
あ、アンが知恵熱さんで爆発さんしてしまったのだきゅぴ。
≪イェーデン! アンを早くため池さんにつけて冷やしてきてだきゅぴ!≫
≪わかったぁ、僕に任せてね! ついでにベータさんからおやつをもらってくるよ!≫
≪うーん、本当は『結晶畑』さんもリスクヘッジさんであちこちに分散して作った方がいいんだけどねぇ。今は
≪あっちこっちに
≪あはは、じゃあチーフ、結晶畑さんはウーノに任せちゃおうよ≫
≪きゅぴふむ、モノがそう言うならその通りにしちゃうよ! 切れ者モノモノ物知りモノモノ……≫
■性能評価室さん~通称『口腔』さん
■研究室さん~通称『膵臓』さん
そう、そこはきゅぴ達であっても、意地悪な
≪まぁいちいち反応が大げさなウーヌスには任せられないよね、
≪えっと……とりあえずは、お部屋さんの内装さんとかは、
≪そだねー、あ、でも隣の『性能評価室』さんは多分、今後『闘技場』さんみたいな役割になるだろうから、頑丈に作っておいた方がいいかもねー≫
≪そうなの~? モノ、具体的にはどれくらい~?≫
≪んーそうだねぇ、ソルファイドさんと"名付き"さん達全員が一斉に戦っても崩れないくらいにしないとね! あははは、やっべーや、あはは。あそうそう、
≪わ、わかったよ……それじゃあ、お部屋の壁さんとか床さんは、『詰め所』さん達と同じような感じだよね? 僕の方で、や、やっておくね……!≫
≪うむ、くるしゅうないのだきゅぴ。アインスの慎重ささんは、
■環状迷路さん~通称『胃腸』さん
きゅぴぴ!
≪あははウーヌス、テンション上がりすぎて知能低下してらー≫
≪……きゅぶくぶきゅぴぶくぶ……は! 僕は目覚めた!≫
≪あ、アンが戻ってきたぁ~≫
≪とにかく僕達のお仕事さんはとっても大事さんで大変さんだから、チーフさぼっちゃダメってことだよ!≫
≪きゅぴきゅぴ≫
『環状迷路』さんは、元々は
あっちこっちに出入り口さんがあって、しかもこの島の元々の地下の空洞さんとつなげて、それはもうえれー複雑さんですっごい迷路さんになってしまったというわけなのだきゅぴ!
≪立体迷路さんだからねぇ、これ。ビーストさん達は割りと簡単に這ったり登ったりできるけど、地面を歩くことにばっかり進化さんしちゃった生物さんには、ところどころがきっついアスレチックさんかもねーあはは≫
≪でも困難さんなら困難さんなほど良いのだきゅぴ。ここは
≪ウーヌス、ちなみに今のそれは何のキャラさん?≫
≪せっかち征服を狙う、じゃあくな悪の科学者さんのペット兼助手兼非常食兼マスコット兼メス兼双眼鏡だきゅぴ≫
≪わぁすごーいこわーいあはは。そんなら僕はコンサルタント兼アドバイザー兼ヘッドコーチ兼アイスクリーム兼聴診器だね、あははは≫
≪モノが~楽しそうだぁ~≫
≪モノはチーフが大好きだからね!≫
ちなみにこのとてもおそろしいすごい迷路さんは、なんと
≪そうそう、そしてそこにぃ……たぁっぷりの罠通路さん! 罠部屋さんだよ、あははは≫
≪も、モノ……ちょっと、興奮さん、しすぎだよ……?≫
≪きゅっぴっぴ。モノの趣味さんなのだから、仕方ないのだきゅぴアインスきゅん。ここはきゅぴに任せるのだきゅぴ!≫
≪ねぇウーヌス、いいの思いついた! ベータさんに頼んでたくさんの『爆裂酸』の殻さんを天井に敷き詰めようよ、あはは≫
≪きゅぴー。"名付け"て『シャワー室』だね! 敵さんのお外の汚れさんも全部落としちゃう!≫
≪あはは、あはは。さぁさぁウーヌス、早く早く! どこにどんな罠さん配置するか、ウーヌスも知恵だしてよアイディアだしてよあははー!≫
みんなも、そしてモノ自身も
そして何より、
切れ者で、物知りで、とっても頼りになる知恵者のモノは、僕達とはちょっとだけ"役割"さんが違う。
僕達を助けてくれているようで、実際そうだきゅぴけど、でも実はその逆さんで、僕達がモノを助けないといけない。
だから、僕達は僕達なのだ。
そう、まさに僕らは、
――
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