第14話 ふと、
数学を片脚無い彼、ミレイに教えることにしたが、もう夜だったので、明日教えることにした。
フェリテに与えられた館で一番良い来客用の部屋で横たわった。こんなに人に指示を出したのは初めてだった。
「あれ…?そういえばどうして日本語が通じるんだ?」
異世界なのだから、現地独特の進化を遂げた言語が使われていると考えるのが自然だ。まして、同じ文字というのもおかしい。今まで一度も言語の壁を感じていない。なぜなのか。手帳に考えをまとめた。
1.誰かが先にこの世界に来ている
2.元々は地球と行き来が出来た
3.実は日本語を話していない
4.全て夢
「分からないな…もしこれが夢なら、相当長い間倒れている事になるな。」
結局理由は分からなかった。第一にそのようなはっきりしない状況に慣れてはいたが。
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