主人公正樹は、愛する妻を目の前で殺され、自身も命を奪われた。だが、オカルト学者に救われ、拓真という高校生の身体に乗り移ります。特殊な力を得て。
正樹は、妻を苦しめた犯人を追い、復讐を誓います。その姿は怨霊そのもので、鬼気迫るものです。彼の存在は、決して「善」ではないのです。
正樹の姿を見ていると、復讐は彼を救うのか、本当の意味での救いとは?正義とは?様々な疑問が湧き起こります。
さて、自分は愛する人を目の前で殺され、同じ力を持ったとしたら、どのようにそれを扱うだろう。
それを想像したとき、自分の深い闇を覗いてしまいそうで身震いしてしまいました。
人間関係が複雑に絡み合いながらも、展開はスピーディーで爽快さも味わうことが出来ます。
ミステリーの要素を持つ重厚なストーリー、お奨めです!