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ボクは高校の美術部で絵を描きながら、芸術大学に進学しようかなあと思っている。
もしかしたら、香絵ちゃんは、そんなボクのことを見守って、導いてくれてるのかなあ~って思った。
明日から、富士山への修学旅行だった。
「いいなあ~、富士山。うちも行きたいなあ~」
夜、寝てたら、香絵ちゃんの声、聴こえてきた。
「富士山は竹取物語にも、出てくるからねっ。うちも富士山、見てみたいのよっ!富士山に行けるなんて、いいわね~。うちも行っちゃおうかしら、いっしょに...」
「いいですよ。いっしょに、ついて来ても。どうせ、みんなにも姿は見えないんでしょうから...」
「そうやね~、よしっ、ついて行っちゃおっと!明日、楽しみやね~。じゃ寝るわねっ!また明日ね~」
って言って、香絵ちゃんは静かになったから、ボクは香絵ちゃんと、えっちしてるとこを勝手に想像しながら、眠りについた。
修学旅行のバスガイドさん、めっちゃ可愛い。
ボクは、いちばん前の席で、ずっとバスガイドさんを見てた。
サービスエリアに入って、バスガイドさんに話しかけてみた。
バスガイドさん、ボクのこと、たぶん女の子だと思ってるみたいで、可愛い下着を集めてる話をしたら、
「これ、あげるから、ぜったい、ちゃんと使ってねっ」
って言って、バスガイドさんの愛用の下着をボクにプレゼントしてくれた。
「あ~、いいな~、あやめちゃん。うちも、そんな可愛い下着、ほしいなあ~」
って香絵ちゃんの声、聴こえてきた。
「いいでしょ~」
って香絵ちゃんに向かって、言ってみた。
バスガイドさんには、どうも、香絵ちゃんの声は、聴こえてないみたいな感じだ。
5号目までバスで行って、そこから頂上目指して登ることになった。
ボクは、バスガイドさんに、
「バイバ~イ。行ってくるね~」
って言って、美桜ちゃんと手をつないで富士山を登りはじめた。
バスガイドさんも、
「バイバ~イ。行ってらっしゃい~」
って笑って手をふってくれた。
「よしっ、みんなで登るかっ!」
って香絵ちゃんの声、聴こえてきたから、
「どうせ、香絵ちゃんは、ボクの背中にでも乗ってるんでしょ...」
って言ったら、
「あっ!ばれてた?えへへ...」
「やっぱ、そうなんかいっ!ほんまにもう。師匠も歩いて登ってくださいよっ!相変わらずなんやから...」
「相変わらずって、あんた、なんも知らんやろっ!うちのこと...」
「あはははは」
美桜ちゃんも、いっしょに会話聴いてて、めっちゃ笑ってた。
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