第4話 準備
1980年7月22日
引きずられながら外に出ると、雪が通りウキウキした顔でしゃべりかけてきた。
「何やってるの?私も混ぜて!」
島さんがにやけた顔で喋った。
「金田くんと雪さんですかいいですね。」
「な、なんだよ!。」
そう言うと雪が肩に寄りかかりながら、優しい声で喋りかけてくる。
「頑張ろうね。」
俺は嫌な顔をしながら返事をしてゆく。
「ああ」
雪と金田の雪の会話が終わった瞬間、島さんが話しかけて来た。
「じゃあまず金田さんの家で作戦会議しましょう。」
めんどくさそうに返事をする。
「はい、はい分かりました。」
俺たちは、家に入り居間で作戦を立て始めた。
まず島さんが話し始める。
「うーむ、そうしますか、皆さん、なんか提案でもありませんか?」
「そーだなぁ、こう言うのはどうだ。大声で神様いませんか?って叫ぶの。」
自慢げに言うと言い返すように島さんが喋った。
「それは絶対無理だと思います。そもそもの話、自分を神だと言う馬鹿はいないでしょう。」
俺は悩みながら言う。
「そうか」
二人で話してると隣にいる雪が手を挙げながら、大きな声で喋り始めた。
「はい!私いいこと思いついた。神様の好きなものを、置いて、誰かが神か探すとか?」
島さんがにこりと笑い答えた。
「いいですね、神様が好きなものはわかってるので、それにしましょう!」
それで雪が、うれしく返事した。
「やった!私の案が通った。」
俺は、疑問気味に質問した。
「神が好きなものってなんだ?」
ニヤリとして島が答える。
「人の血です!」
頷きながら答えた。
「そうじゃん」
と、言うと島がわくわく感いっぱいで言い始める。
「それじゃあ、探しますか神を!」
俺たちは、病院に移動し誰の血にするか決めようと言う話になった。
「私は、金田くんがいいと思います。」
と、雪が言ったそしてそれを頷くかのように島が話す。
「ようですね。若く健康な血ですし。」
島が、顔を横に振りながら話した。
「じゃ、ジャンケンにしてくれ。」
少し困りながら言う。
「うーんまあこれで決めたとしても不公平ですし、そうしますか。」
と言うと俺は、笑顔で答える。
「やった。」
俺たちは、ジャンケンを始めた。
「ジャンケンポン。」
その掛け声とともに腕を出した。
島は、パー 雪は、パー 金田は、グー
結果がでると、階段のほうに目を向けながら俺が話し始める。
「嫌だ!」
と言うと不快な笑みを浮かべ島が続けて言う。
「さあ、お注射のお時間ですよぉ。」
声が震えながら俺が言った。
「嫌だ!雪助けてくれ俺は、注射だけは嫌なんだ、お願いだ助けてくれ。」
俺に微笑みかけ腕をバツにして喋る。
「ダメ、頑張ってね。」
半泣きの状態で言う。
「この鬼、誰か助けて。」
笑いながら島が話す。
まるであの現象みたいですね。
と言うと笑いにつられながら雪が答えた。
「そうですね、まあ早く抜きますか。」
島は、注射器を持ちながら俺を追いかけた。俺は、叫びながら病院の中を逃げた。
「嫌ぁぁぁぁ」
島がまるでとあるトレーナーのように喋る。
「雪さん捕まえてください。」
鬼の形相で俺を追いかけ捕まえた。
俺は、暴れながら叫んだ。。
「ヤダヤダ無理無理絶対無理だから。」
と言うと島が言う。
「暴れないで下さい、では行きますよ。」
俺は、島に注射器で血を少し抜かれた。そして心の中で呟いた。
「天のお母さんお父さん今からそっちへ、いくよ」
準備は終わった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます