第6話 彼女と旅館で夕食 2
ヒラマサ、ヒラメ、本鮪のお造りと、焼物として、いわしのベッカフィーコが配膳されて来ました。
中居さんに、「洋食みたいなメニューもあるんですね。」と言ったら、「一年前にフレンチやイタリアンの得意な料理人が入ったので、それから和食だけでなく洋食もメニューに入ったんです。」と教えてくれました。
食事をしながら会社の中で、彼女を泊まりに誘ったりする、どうかしている奴は誰だろうかと思索を巡らしていて、つい、「あっ!」と声を上げてしまいました。
それは、自分に他ならないのです。
彼女が、「どうしたの? 急に、楳図かずおの主人公みたいな雄叫びをあげて。 お造りの中から寄生虫でも湧いて出て来たん?」と言って、恐る恐るお造りをめくっています。
「そうじゃ無いんだ。 あはははは。」と作り笑いで誤魔化します。
そうこうしている内に、あらかじめ用意してあった、松茸の土瓶蒸しに点火
に来てくれ、豊後牛ランプ肉のロティ トリュフソースが運ばれて来ました。
お肉に合わせて、赤ワインを注文しました。
彼女と、再び乾杯します。
ローストビーフみたいな感じで、スライスしたトリュフがかかっています。
「これ美味しいね。」彼女も大満足です。
お酒が回って来たのか、だんだん彼女の着ている色浴衣がはだけて来ています。 これが温泉旅行のいいところです。 限りなく人間をだらしなくさせてしまうのです。
美味しい料理に、楽しい会話が弾みます。
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