第39話マズローの五段階欲求

 実は私、今年の八月で五十六歳になる。(モーパッサンと同じ誕生日)


 四十代まではその人の性格とか生い立ちを元に人間観察をし、共感しリアルでお付き合いをしてきた。


 けどね、最近はちょっと違う。それに加えて『マズローの五段階欲求階層説』も絡めちゃうんだよ。話が長くなるので興味ない方はスルーしてください。


 『マズローの5段階欲求』ってご存知かしら? 有名だからご存知ですよね。


ほら、リンカーンやゲーテ、アインシュタインの一生を研究して理論的に説いたもの。マズローさんは心理学者。だから、哲学じゃなくて心理学なのね、きっと。知らんけど。


 人間の欲求がピラミッド型になっているのよね。5段階。下から満たす感じ。


自己実現欲求……理想の自分になりたい。

承認(尊重)欲求……自分自身を認めたい。他者に褒められたい。

社会的欲求……コミュニティに属したい。他人と関わりたい。

安全欲求……食べ物確保。経済的な安定。

生理的欲求……睡眠とか食欲とかエロ欲。簡単に言えば三大欲求。


こうやって書くと、ああ、聞いたことがあるわ。知ってるってなりますね。


 さらに、六つ目の自己超越欲求もあるのだけどね。その欲求は自分を超えたものになりたいっていう。ガンジーとかマザー・テレサ、ビルゲイツみたいな人。


 五段階欲求が満たされちゃったよ。もっと自分に何ができるかって考えて行動する人いるでしょ。世界中の貧困を無くしたいとか……。有名人で富豪。


 それで、自分は今、何の欲求を満たしたいのか? 満たされているのか?


 考えるようになったお年頃。自分自身のことはもちろん、夫婦関係。


 家族関係。政治。世界情勢。そして、趣味。特に創作活動に関して考える。



 自分自身のことは分かりやすいよね。まず過去を振り返ってみる。


 子どもの頃から結婚するまで。親に食べさせてもらっていたから、安全の欲求までは満たされていたわけ。学校に行けば社会的欲求が満たされて、テストでいい点取ったり、部活でメンバーになれたら、承認欲求が満たされる。


 そこまで行くと、自己実現欲求を満たしたいじゃない? だから思春期くらいから夢を語るようになったのだよ。

 

 これは社会人になっても続いたのです。夢はいくらでもあったのよね。


 自分の適性とか才能、能力よりも好きか嫌いか、やりたいかやりたくないかだけを考えて突っ走ってきたよね。みんな、きっと。知らんけど。


 私も本気で作家になりたいって思った時期があったのよ。思い起こせば少女漫画の原作募集に応募したのよ。初めての応募。16歳だったか、17歳。


 原稿用紙に書いてパンチで穴空けて、黒いヒモで閉じて郵送。


 一次選考通過したのよ。発表はその少女漫画雑誌。タイトルは覚えているのだけど、内容が思い出せないの。何が言いたいかっていうと、私の思いってその程度だったのですね。高校時代は本気じゃなかった。


 そして結婚して子どもを産んだ途端に振り出しに戻る。戻る。戻る。


 一分一秒でも多く寝たい。夫の給料でやっていけるか心配。コミュニティは家族だけ。生理的、安全、社会的欲求が満たされてない中で、誰かに認められたいって思わないのです。


 イコール、結婚して二年くらいはどっしり腰を据えて書いてなんかいられない。


 その中でも赤ちゃん雑誌に一言エッセイを書いてハガキで投稿したり、童話公募に作品を送っていたのだけど。もうこの頃は書籍化作家になりたいなんて一ミリも思わなかった。ただ社会と繋がっていたかったのだと思う。


 

 で、ここからが本題。


 夫婦、家族、学校、社会、世界にまでこの5段階欲求階層説を当てはめると、なぜ問題が起こり解決しないのかが見えてくるのかって話。


 妻は経済的に不安、なのに夫は毎晩のように飲みに行く夫婦がいるとするでしょ。喧嘩になるよね。欲求が違うし、満たされていないのだから当然。


 承認欲求が強かったり、理想の自分になろうとする政治家がいるとするでしょ。大臣や総理になりたいとか、外国でも活躍したいとか(言葉を濁す)


 安全欲求すら満たされていない国民の反感買うのは当然。


 世界中で戦争が無くならないのも、トップの欲求が暴走してるからだと思う。


 社会を良くしたいっていう自己超越欲求が間違っている方向に行ってるのかも。


⭐︎ ☆⭐︎⭐︎☆


創作活動に話を戻すと……書くというスタンスにおいて何が満たされたいのか。


⚫︎報酬、リワードが欲しい(安全欲求を満たしたい)

⚫︎投稿を通して交流を求めている。(社会的欲求を満たしたい)

⚫︎ランキングやPVが気になる。(承認欲求を満たしたい)

⚫︎コンテストで賞を獲りたい。(承認欲求and自己実現欲求を満たしたい)

⚫︎誰に読まれずとも書きたい。(自分自身を認めたい欲求。理想の自分追求)

⚫︎書籍化のためにひたすら書く(承認欲求、自己実現欲求を満たしたい)


 睡眠が取れていない。食欲がない。お金がない。将来が不安だ。

仕事が忙しい。人間関係のトラブル。リアルな生活が楽しい。


色んな状況の中で、書ける時と書けない時がある。

5段階欲求を絡めて考えたら、納得したデバネズミ。


そして、そのことを考慮に入れたら……。


ランキングで一位になって喜ぶ人、コンテストに落ちて嘆く人。

今は全く書けないと苦しむ人。書籍化作家を目指して頑張る人。

いい所も悪い所も指摘するコメント。全く反応しない人。

突然、カクヨムから消えていってしまう人。

誰にも読まれなくても納得いくものを書き続ける人。


今までは一喜一憂していたのだけど……。

どんな人をも受け入れることが出来るようになりました♪♪

そして、言葉に出さなくても応援したいって思えるようになりました。


幸年期♡


私は今、ぶっちゃけ報酬が欲しいために書いてるのよ。

承認欲求は満たされてるからね。

少しでも多く稼いで、お孫ちゃんの物を買いたいのよ。

ランドセルとか机とか。それまで書けてるかな私。


ちなみにいつものごとく、独断と偏見です。ペコリ


ここまでお読み下さった方はお時間があるのかしら?


お時間許せば、コメントお待ちしております♪♪♪

(返信遅くなりますが、申し訳ありません)

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