第26話 行くか一人で


翌日


神楽は今武器屋に来ていた(先日発見したマフィアスーツを着て


「いらっしゃい!って兄ちゃん今時珍しい服だなんで今は何を探してるんだい?」


服のことに少しだけ触れたが後はもう商売の話しに戻した


「あぁ今回は短剣、ナイフ?が欲しくて来たんだけど使い捨てでも良いからなんかないか?」


手を動かして二十数センチほどのナイフが無いかを尋ね


「その長さとなると流石に短剣は無いが使い捨てナイフならあるぞ、だが兄ちゃんは魔法袋みたいな収納道具はあんのか?」


「あっ確かに」


確かにそうだ

奈落ではそもそもドロップアイテムは無かったし幡劍はデフォルトで消えたりしたから良かったし昨日はそもそも一個のドロップ品ゲットで帰ったから良かったけどこれからはそうもいかなくなるのか、、、


「その反応からして初心者なんだな、俺も前は冒険者やってたけどボーダーとか雇ってみたらどうだ?」


ボーダー……あぁ荷物を持つ専用のサポーターの事か

確かにそれも良いんだけど自意識過剰かも知れないがこの力を金だけの関係の誰かに見せてしまっても宜しいものか

多分ダメだと、思う?だから一人でやるか魔法袋を頑張って買うか


「あと魔法袋はダンジョンなら一応どこでもドロップするらしいぞ?」


「それは本当か?なら早速行こうかな…


刻印全力で狩って狩って狩りまくるか


「武器っ選びに来たんだろ?そりゃ魔法具だアーティファクトには及ばんが裏で試し斬りしてみろ」


おっとそうだった



「その短剣は魔力を流す事で武器を創れるっていうもんだ、

それ使えばナイフを創れるんじゃ無いか?」


60センチほどの長さの短剣の魔法具に魔力を込めると腕に淡い光が纏わりナイフを創ろうと手に意識を込めるとひかりが集まりナイフが手元に出現した


「ほぅはじめてで既に出せるか」

いやほぅって


「このナイフ、魔力が篭ってるのか、それだけで威力が上がるし強度もある、ハッ!」


試し斬り様のカカシや木がある

その中でもカカシにナイフを投げるとカカシの上半分が抉れた

カカシの耐久度がどの程度なのかは分からないが魔力を百ほどしか込めていない状態の威力としては十分だろう


「その短剣自体にも魔力を込める事で威力が上がったり攻撃を拡散させる効果もある」


へぇ


「ハッ!セイ!オラァっ!」


ジャンプしながらの切り上げ、切り下げからの回転斬り


魔力を五百ほど込めたその短剣から放たれる斬撃は四メートル程にまで伸びた


「実用性は無いけどやっぱりこーゆうのって楽しいよな」


「やっぱり凄いな兄ちゃんよぉ、試し斬りをしてたやつは大体斬撃なんて出せねぇやつでなぁ兄ちゃんは大体なんぼ持って来たん?」


お金の事だろうか


「十五万だな」

これどんくらいするんだろうか、数百万は超えるよな


アーティファクトに限っては数千万〜億を超えるものまであると言う事だ



「おい、俺からの依頼を受けちゃくれねぇか?とあるボスモンスターのドロップアイテムの納品なんだが」


「へぇどんなモンスター?」


ボスモンスターというくらいだからな、楽しそうだわ


「モンスター名はオーガロード、百層のボスでありA級最上位モンスターだ、

その膂力だけならS上位級にも匹敵する、それにあいつらはスキルもあるからな」



S級上位、あいつらレベルで強いんだろうか

ステータスだけで言えばおそらく数十万のステータスを超える


「多分やれるかも」

「そいつのドロップアイテムのオーガロードの牙や鬼の血のどっちかを持って来てくれそしたらその短剣を十万でやるんだが?」


じゅ!十万!?安すぎないか!?これはやるしか無い


「おっけぇじゃあ今からでも行ってくるわ」

「それなら空き瓶は最低でも一つは持っていけ、血のドロップは瓶がないと落ちない」


なるほど、良い豆知識だ









「よし、じゃあ早速六十層から行くか、あぁっと奈々星さん、永遠ダンジョンに行きたいんだけども」

「はい!神楽さん、今回は何階層を目的に行く予定ですか?」


「百層」

「はいはい百層ですねって百層!?ダメですよあそこのボスはオーガロードなんですよ!?A級でもチームを組んで戦っても危ないんですから」


そんなに怒るかって思ったけどアレだなあれ昨日冒険者になったんだったわ



「まぁ危なくなったら逃げるから、じゃ」

「あっ危なくなる前に帰ってくるんですよ!」


ありがと〜









「よし来た六十階!」


ガーゴイルもバジリスクももうただのモブだなぁ

刻印付与はランダムな所があるからなるべく使いたく無いしこのまま63階層って

「ここあいつが溶かした所じゃん、もう殆ど治ってるけど、まだ通れるな……


その穴を通り67階層へ




「へぇ虎ねぇ殺るか」 それは炎虎といい名前そのままの炎を使う虎である


幻想流水龍剣 水霧


これで相手の裏を取る!ハッ安直に突進なんてするから直ぐ殺られるんだよ!


その時油断したのがいけなかったのか虎は一回転しその爪で俺の腕を切り裂いた


「アガァ!?痛って!——そうだった、コイツらスキル使えるんだった、バジリスクとガーゴイルを完封したとは言えアレはスキル無し情報ありの状態だったからこそのもの、程よく緊張していけよ、俺


「防御三割攻撃七割、刹那!からの魔力撃ッまずは脚を止める!コイツの回転は範囲こそ広いが隙だらけ、水龍剣 流泓りゅうおう 」


ただ純粋に一太刀入れるだけの技

相手の懐に入った時その刀身全てを使い深く斬る


『繧ャ繧ェ繧ゥ繧ゥ繧ゥ繝ッ!』


初めて聞いたけど何言ってんのかわっかんねぇな、っブレスだ!コイツ炎も使えるのかよ


「俊敏全振り、雷光技剣 光進ッ!何が来ようが俺には届かない!」

全ての攻撃を無理矢理にでも避け相手の間合いまで最高速で進み自分の技を一方的に畳み込み間合いの外まで離れる他の幻想流を使う事を前提とした技



「水龍剣 五月雨」


流れに身を任せその動きの最善の斬撃を放つ

その技を食らった炎虎は苦痛に踠きその巨大な口から大量の血を流した


『辯?∴繧阪ャ菫コ縺ョ菴薙ぃ繧。繧。』


すると突然炎虎の体全体から炎が噴き出し斬られた身体を繋げた



「悪いなもう終わりだ、雷光技剣 光星ッ!」


その剣の威力全てを衝撃に変え相手に見舞う技でそれを喰らった炎虎は悶える様にして悲鳴を上げた


「じゃあな、攻撃全振り、次元斬魔力撃


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