ふふふ、任せなさい。

 師匠がまたも蒸留器を十台仕上げたとの報告を受けて、私は回収しに行きました。

 硅砂を出して、蒸留器を第二階層へと運びます。


 夕食を楽しんだ後は、リュートの練習をしてから、オーガ先生と戯れます。

 ウィザードが100レベルに到達したのは、深夜のことでした。

 新しいスキルは?

 【魔法創造】です。

 これはイメージした通りの魔法を行使することのできる夢のスキルです。

 さすがはウィザード、カンストするとこんな恐るべきスキルが入手できるとは。

 全属性魔法と相性が良すぎます。


 さて転職を起動します。


《【転職】

 ウィザード(レベル100)

 ノーブル(レベル55)

 ファイター(レベル61)

 スカウト(レベル68)

 フェンサー(レベル52)

 ランサー(レベル52)

 ライダー(レベル62)

 グラップラー(レベル31)

 プリースト(レベル20)

 メイジ(レベル40)

 ブラックスミス(レベル50)

 アルケミスト(レベル26)

 マーチャント(レベル1)

 オフィシャル(レベル1)

 メイド(レベル1)

 トリックスター(レベル28)

 テイマー(レベル60)

 バード(レベル27)

 ダンサー(レベル50)

 ロード(レベル25)

 ウォーロード(レベル26)

 カースドナイト(レベル1)

 アサシン(レベル21)

 ハンター(レベル1)

 エクスカリバー(レベル49)

 グングニル(レベル36)

 ドラゴンナイト(レベル1)

 チャンピオン(レベル20)

 ビショップ(レベル23)

 オラクル(レベル1)

 セージ(レベル24)

 サモナー(レベル60)

 ネクロマンサー(レベル1)

 パペットマンサー(レベル20)

 パラディン(レベル30)

 モンク(レベル21)

 ルーンナイト(レベル22)

 バトルマスター(レベル28)

 セイント(レベル61)

 ハーミット(レベル22)

 ダンジョンマスター(レベル100)

 エンペラー(レベル60)》


 次にレベルを上げるのは、エンペラーにしましょうか。


《名前 クライニア・イスエンド

 種族 人間 年齢 15 性別 女

 クラス エンペラー レベル 60

 スキル 【日本語】【レクタリス地方語】【ルテイニア地方語】【算術】

     【礼儀作法】【宮廷語】【全属性魔法】【闘気法】【真闘気法】

     【聖闘気】【練気】【仙術】【呪歌】【魔曲】【舞踏】【馬術】

     【騎乗】【人馬一体】【錬金術】【魔法付与】【鍛冶】【量産】

     【人形使役】【剣技】【剣術】【葬剣】【剣理】【槍技】【槍術】

     【葬槍】【鎚技】【二刀流】【多刀流】【武器伸長】【霊鎧】【聖殻】

     【素手格闘】【投げ】【関節技】【格闘術】【回避】【対人戦闘】

     【後の先】【魔法斬り】【鎧貫き】【突撃】【気配察知】【罠感知】

     【罠設置】【魔力制御】【魔法範囲拡大】【魔法収束】

     【魔力自動回復】【同時発動】【多重魔力腕】【消費魔力軽減】

     【多重詠唱】【無詠唱】【魔法武器化】【魔力強化】【耐性貫通】

     【怪力】【宗匠】【俊足】【跳躍】【魅力】【気品】【美声】

     【カリスマ】【威厳】【獅子心】【幸運】【夜目】【鷹の目】

     【夜の王】【毒無効】【不眠不休】【誘惑】【威圧】【畏怖】【指揮】

     【鼓舞】【福音】【光輪】【光翼】【飛翔】【魔法創造】

     【創世神信仰】【神託】【シャルセアとの絆】【ルマニールとの絆】

     【ヨルガリアとの絆】【アルマルドとの絆】【小型召喚】【騎獣強化】

     【迷宮管理】【迷宮帰還】【迷宮の申し子】【迷宮外設置】

     【迷宮介入】【迷宮破壊】【経験値20倍】【熟練度20倍】【転職】》


 そういえばペアリングで経験値を稼いでいるルマニールはどうなっているかな?


 おっと、レベル88になってますよ。

 スキルが増えてます。

 新しいスキルは?

 【鎧貫き】でした。


《名前 ルマニール

 種族 シャドウストーカー 年齢 ? 性別 ?

 クラス アサシン レベル 88

 スキル 【影潜み】【影渡り】【影の刃】【気配察知】【罠感知】【多刀流】

     【鎧貫き】【奇襲】【不眠不休】【クライニアとの絆】》


 順当に強くなっていますね。


 まだ早朝まで時間があります。

 オーガ先生のところを辞して、寝室のベッドの上で温度計を生成することにしました。

 師匠とヒルダがハイペースで蒸留器を作ってくれているので、こちらも九十個、早めに用意しておいた方がいいでしょう。


 早朝、眠そうなミアラッハと朝食を食べて、いざ迷宮都市キャストルリアーヌへ。

 大迷宮へ入り、第二十五階層を目指します。


 雑魚にケルベロスやワイバーンが普通に出てくるようになりましたね。

 私は魔法創造で〈ディメンションスピア〉という空間を貫く槍型の魔法を組み込んだ瞬殺コンボを使うようにしました。

 〈ディメンションスピア〉は亜竜の硬い鱗もなんのその、あっさり貫通して急所を貫きます。

 〈マナジャベリン〉より消費魔力は重いですが、ミスって二発目を撃つことがなくなった分だけ効率は良くなりましたね。


「クライニア、新しい魔法、凄いね」


「でしょう? これならどんな相手も一撃ですよ」


「頼りにしてます、皇帝陛下」


「ふふふ、任せなさい」


 芝居がかったやりとりを交えながら、第二十五階層の中ボス部屋へ。

 ここの中ボスは?

 フロストドラゴンでした。

 地竜と違って空を飛ぶ分だけ、難易度が上がりますね。

 とはいえ私の新魔法もありますし、ミアラッハの魔槍は相変わらずチートです。

 瞬殺してやりました。


「もうただの竜じゃ相手になりませんねえ」


「ほんとに。遠くまで来た感じがするわ」


 手を繋いで転移魔法陣に乗ります。

 帰りの道すがら、“槍聖”ガウディオと会いました。


「やあ嬢ちゃんたち。ちょっと聞きたいんだが、今どこを潜っているんだ?」


「私たちですか? 第二十五階層をクリアしたところですね」


「高難易度の方か?」


「そうです」


「そうか……迷宮大変動があって、地図が使い物にならないだろう。どうやって進んでいるんだ?」


「地道に迷ってますよ」


「第二十五階層の中ボス、なんだった?」


「フロストドラゴンでした」


「ドラゴンか!! それをふたりだけで倒したのか?!」


「そうですね」


「そ、そうか。想像以上に強いんだな、ふたりは」


「そうですかね。まあ確かに普通のドラゴン程度じゃ相手になりませんが」


「そうかい。ありがとう、参考になったよ」


「ちょっと待ってください。一体なんの参考になったんですか」


「ん? 高難易度エリアがいまどうなっているのか、誰も知らないんだ。それで、第二十五階層でフロストドラゴンが出るって情報を得た。冒険者ギルドに報告しておこうと思ってな」


「はあ。それだけでしたら……問題ないです」


「安心しろよ。情報の出どころはお嬢ちゃんたちってことにして、実績に加えておくから」


「そこは別にどうでもいいですよ」


「欲がないねえ。金ランクになりたいとは思わないのかい」


「特に思わないです。別に銀ランクでも支障はないので」


「まあいいさ。そういえば、ミアラッハの名前は聞いてたけど、君の名前は聞いてなかったな。なんていうんだい」


「クライニアです」


「クライニア……。どこかで……」


「それじゃあ失礼しますね」


「ん? ああ……」


 何事か考え事をしているガウディオに挨拶をして、私たちは家に帰りました。

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