どうやらいきなり召喚できるみたい。

 ゴーレム馬と木馬に乗って帰還した。

 冒険者ギルドでは、オークの死体を山のように並べて解体を依頼する。

 オークキングが混じっていることに気づいたギルド職員が大慌てでギルドの奥に走っていった。

 

 オークキングの持っていた剣を鑑定に出す。

 どうやら魔法の剣らしいが、残念ながらこのサイズの大剣は私では扱えない。

 売却することにした。

 

 大量のオークの死体は、解体料を差し引いても黒字になった。

 私たちはオークキング討伐の実績が認められて、依頼の報酬が増えることとなった。

 剣の売却額と合わせて、金貨15枚。

 安く思えるのは、多分、迷宮の宝箱で金銭感覚が狂っているからだと思うよ。

 

 なおオークキングを討伐したことで、ミアラッハが銀ランクに昇格した。

 おめでとう。

 

 大量のオーク肉が供給されたことで、冒険者ギルド併設の酒場ではオーク肉が安く出されることになった。

 私たちはせっかくなのでオークキングのステーキを注文することにした。

 筋肉質だが脂身も多めで、バランスがいい。

 非情に美味だった。

 

 宿に戻ったら、ステータスの確認だ。

 今日はたくさんオークを倒したから、きっとセージもレベル20を越えたことだろう。

 

《名前 クライニア・イスエンド

 種族 人間 年齢 15 性別 女

 クラス セージ レベル 24

 スキル 【日本語】【レクタリス地方語】【算術】【礼儀作法】【宮廷語】

     【全属性魔法】【闘気法】【錬金術】【魔法付与】【鍛冶】【量産】

     【剣技】【剣術】【槍技】【槍術】【魔力制御】【魔法範囲拡大】

     【素手格闘】【関節技】【気配察知】【罠感知】【罠設置】【鎧貫き】

     【魔力自動回復】【同時発動】【消費魔力軽減】【魔法武器化】

     【怪力】【俊足】【創世神信仰】【?】【経験値20倍】

     【熟練度20倍】【転職】》

 

 よしよし、レベル20を越えている。

 新しいスキルは?

 【魔力強化】だった。

 単純にすべての魔法の威力が上昇するアタリスキルだ。

 

《【転職】

 セージ(レベル24)

 ノーブル(レベル10)

 ファイター(レベル24)

 スカウト(レベル33)

 フェンサー(レベル29)

 ランサー(レベル1)

 グラップラー(レベル31)

 プリースト(レベル20)

 メイジ(レベル22)

 ブラックスミス(レベル20)

 アルケミスト(レベル26)

 マーチャント(レベル1)

 メイド(レベル1)

 トリックスター(レベル1)

 ウォーロード(レベル1)

 カースドナイト(レベル1)

 チャンピオン(レベル1)

 アサシン(レベル21)

 ビショップ(レベル1)

 ウィザード(レベル22)

 サモナー(レベル1)

 ネクロマンサー(レベル1)

 パペットマンサー(レベル1)

 パラディン(レベル1)

 モンク(レベル1)

 ルーンナイト(レベル22)

 ハーミット(レベル1)》

 

 派生で下級クラスのトリックスターが増え、上級クラスのサモナーとネクロマンサーが増えた。

 賢者のレベルが上がって遊び人が増えるのは逆説的で面白い。

 サモナーとネクロマンサーの解放条件は不明だけど、同じ魔法使い系クラスだから何かの条件を満たしたのだろう。

 

 サモナーは気になる。

 よし、次のクラスはサモナーにしよう。

 

《名前 クライニア・イスエンド

 種族 人間 年齢 15 性別 女

 クラス サモナー レベル 1

 スキル 【日本語】【レクタリス地方語】【算術】【礼儀作法】【宮廷語】

     【全属性魔法】【闘気法】【錬金術】【魔法付与】【鍛冶】【量産】

     【剣技】【剣術】【槍技】【槍術】【魔力制御】【魔法範囲拡大】

     【素手格闘】【関節技】【気配察知】【罠感知】【罠設置】【鎧貫き】

     【魔力自動回復】【同時発動】【消費魔力軽減】【魔法武器化】

     【魔力強化】【怪力】【俊足】【創世神信仰】【?絆】【経験値20倍】

     【熟練度20倍】【転職】》

 

 【?絆】というスキルが初期で得られた。

 どうやらいきなり召喚できるみたい。

 サモナーで召喚できるのは、自分と相性がいい魔物が無作為に選ばれるらしいと聞いたことがある。

 

 何が出るかな?

 

 スキルを選択すると、魔法陣が展開してズモモモと黒い煙が出た。

 

「え、ちょっと何しているの!?」

 

 ミアラッハがいきなりの召喚に困惑している。

 あー、一言、断ってからやるべきだったね。

 

 煙が晴れると、腕が六本ある巨人が部屋に鎮座していた。

 ていうか頭が天井スレスレだ。

 身を低くしていて窮屈そうにしている巨人族の女性は、ヘカトンケイレスだ。

 

「あ、ごめん。外でやるべきだったね」

 

「クライニア、それ……魔物……?!」

 

「いや、魔物だけど味方だよ。私、サモナーになったんだ」

 

「サモナー? ああそっか、召喚師か」

 

 ヘカトンケイレスが身じろぎする。

 

「あなたが私のマスターか?」

 

「そうよ。クライニア。あなたの名前を教えて」

 

「シャルセアだ。ここは狭くてかなわない」

 

「ごめんねシャルセア。今、送還する。また呼び出すから」

 

「そうしてください」

 

 ヘカトンケイレスのシャルセアを送還した。

 

「もう……いきなり召喚するんだから」

 

「ごめんって。しかしヘカトンケイレスかあ。サモナーの召喚って相性がいいのが出てくると聞いたことがあるのだけど……」

 

「クライニアは色々なことができるから、ちょうどいいと思うよ」

 

「そうか……迷宮に入ったらまた呼んでみるかな」

 

 一応、ステータスを見てみる。

 

《名前 クライニア・イスエンド

 種族 人間 年齢 15 性別 女

 クラス サモナー レベル 1

 スキル 【日本語】【レクタリス地方語】【算術】【礼儀作法】【宮廷語】

     【全属性魔法】【闘気法】【錬金術】【魔法付与】【鍛冶】【量産】

     【剣技】【剣術】【槍技】【槍術】【魔力制御】【魔法範囲拡大】

     【素手格闘】【関節技】【気配察知】【罠感知】【罠設置】【鎧貫き】

     【魔力自動回復】【同時発動】【消費魔力軽減】【魔法武器化】

     【魔力強化】【怪力】【俊足】【創世神信仰】【シャルセアとの絆】

     【経験値20倍】【熟練度20倍】【転職】》

 

 【?絆】が【シャルセアとの絆】に変化していた。

 ついでにシャルセアのステータスも私のステータスから見れるらしいので確認する。

 

《名前 シャルセア

 種族 ヘカトンケイレス 年齢 287 性別 女

 クラス ウォーロード レベル 79

 スキル 【巨人語】【礼儀作法】【剣技】【剣術】【槍技】【槍術】

     【斧技】【斧術】【闘気法】【素手格闘】【投げ】【関節技】

     【指揮】【号令】【カリスマ】【大工】【農業】【牧畜】【料理】

     【怪力】【宗匠】【俊足】【叡智】【クライニアとの絆】》

 

 うわあ、強い。

 ヘカトンケイレス自体は巨人族の中でも上の方だとは知っているけど、シャルセア自身がその中でも強い方なのではなかろうか。

 上級クラスのウォーロードがレベル79もあるところからして、私たちより強そうだ。

 

 魔法がないところが弱点かもしれないけど、闘気法と素手格闘で接近戦に持ち込まれたらヤバそうだ。

 

 武器は持ってなかったけど、剣、槍、斧と三種類も使いこなしている。

 ていうか生産系スキルも多彩だ。

 

 下剋上とかされないよね?

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