第5話 松木砂防ダムで待つ魔物は

 ねぇ、ねぇ、見て、見てよ!。

 はい?。

 ねっ、わたしぃ可愛いわよね?。

 はいはい。

 すっ、凄く似合っていると、思わない?この「姫騎士」っぽい、ドレス!。

 チッ、………………そうっすね。良くお似合いっ、とっても可愛いっすよ。

 あっ、あぁ~、また「舌打ち」したわね!。

 ……………気のせいっすよ。


 随分歩いていませんか?。

 大丈夫、道は一本、もう少しよ。

 ほら、見えて来たわよ。

 ……………。


 ……………誰が見ても明らかに9本のしっぽを持つ狐は、「九尾の狐」だよね。

 白銀の毛並みに体長5mは、「フェンリル」しかいないよね。

 堂々と待ち構えて、居るわ。

 そうですね。

 でも、「事」を構えるつもりは無い見たい。

 ですね。



 「お前達は何用で、来たのでじゃ?」。

 大人の方は、「人間」では無いな?。


 失礼、済まない。

 そうよ、この「デルタ」がこの地で「強大な力」が隠蔽されている。と言うから、来たの。

 そうか、なら直ぐに立ち去れ。

 ここで「強大な力」をデルタとやらに放出されると、私達は大変困るのじゃ。

 それにデルタとやらは「レッドドラゴン」を取り込んでいるのか?。

 分かりますの?。

 あぁ「ブラックドラゴン」と同じ気配がする。

 でも、レッドドラゴンはブラックドラゴンよりも「格下」だったはず。

 そうだな、我らと何ら遜色無いな。


 ところで、「九尾の狐さんとフェンリルさん」は、ここで何をしているの?。


 我らはブラックドラゴンが「厄災」に変わる瞬間を待っておる。

 厄災?。

 そうよ、ブラックドラゴンのダンジョンで「人間」どもが「大量に死」を起こせば、「魂の昇華」で、進化するのじゃ!。

 えっ、モンスターも「進化」するの?。

 そうだ!。

 逆に進化する「一瞬」が一番弱いのじゃ。


 我らとデルタとやらは、現在ランク「S」。

 一方、ブラックドラゴンは、現在でランク「SS」はあるのじゃ。

 厄災になると?。

 あぁ、ランク「SSS」になる。

 進化する「一瞬」とは?。

 そうよ、ランクが「S」になるじゃ。


 我らにとって、ランクは「絶対」だ!。

 人間見たいに「逆転」出来る要素は絶対に無いのじゃ。

 ………………。

 そうなのね。


 だから、我らは「待って」いるのだ。

 そうよ、「一族」の恨みを晴らす為のじゃ!。


 恵梨香様帰りましょう。

 えっ、でも………………。

 済まないな、デルタとやら。

 ええ、私にもその様な気持ちが有りました。

 有り難うね。

 何か有れば、手伝いに来ます。

 あぁ、分かったわ。

 その時は、宜しく頼む。


 のじゃ!。は「キャラ」設定かな?。

 分かっているなら、口外しないのが、長生きのコツになりますね。



 でも、どう言うことかしら?。

 この世界に来る前に、「集落」が襲われて、喰われたか、遊び半分で、殺されたのでしょう。

 私にもドラゴン因子が有るので、わかります。

 ………………。


 何処からか?連れて来られた訳ね。

 そうでしょうね。

 雲霧を言わす無い所何か「神」の神業と言うやつですよね。

 でも戦わなくても良い場合が有ると分かったのは、今回の成果ね。

 そうですね。



 「ガチャッ」、乗って下さい。

 しかし「ホログラフィー」と言うの?。

 本物にしか、見えないわよ。

 次は「銅山観光」です。

 行きましょう。

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落 陽 @kiriu1970

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