シェフ室到達

そろそろ引っ張られすぎて痛いのですが。


「瑞稀、そろそろ離してくれ。マジで痛い!」

「それは私のセリフー!諒ー!」


俺が苦痛の声を上げると、瑞稀はパッと俺を離す。

ついでに彩香も離してやった。


「ふ〜。休める〜。あ、ここシェフ室だわ」


彩香が壁に寄りかかってから、『シェフ室』と書かれた看板がかかっている部屋を指差す。


「あれ?料理は持ってきたのか?」

「琉璃が持ってるよ。諒くん、彩香ちゃん、早く立って」


そう言われて俺と彩香は渋々立ち上がる。


「じゃあ、行くぞ……」


ガチャリ。

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