第13話・3D夫婦
10月10日はスポーツの日! そんな日に【インデックス】では、3Ⅾ化しているメンバーだけを集めてあるイベントを行っているそれは‥‥‥
場所は【インデックス】の3Ⅾライバー撮影スタジオでのこと、運動場の場所でその場には10人ほどの3Ⅾ化したライバーたちがおり、その中には参歩とリーシャの二人の姿もある。
画面は実況席に代わってスーツ姿の黒髪ショートヘアの女性アバターが司会進行を始めた。
「はい! 今年もやってまいりました! インデックスの3Dスポーツ大会! 司会進行は【グリモアアーカイブ】の社長であるこの東雲 マリアが務めさせていただきます!」
マリアは会場にいるメンバーに「みんな準備はOK?」と大声で呼びかけると全員が「いえーい!」と大声で答える。
「今年も赤チームと青チームに分かれての対戦だよ! 第一種目は15m走の2人3脚! 両チームの出場者は位置についてください!」
参歩たちは青チームでいきなり出場者である参歩とリーシャはコースのスタート位置に立つ。
3Ⅾのモデルには反映されていないが、参歩は左足首、リーシャが右足首を出して互いの片足を結ぶ。
赤チームの出場者であるニコとその相方である亜麻色ロングヘアで顔の右半分に火傷跡があり、藍色のフードが付いたダッフルコートと黒のズボンを穿いて、フードを被っている少女がおり、リーシャは「1! 2! 1! 2! でいいのね?」と参歩と一緒に足踏みしながら確認している間にマリアは出場者の説明をする。
「赤チームはシルバーアッシュの特攻隊長であるニコと、インデックスのヲタリストであるアリアちゃんペア! 青チームは最近になって復縁したインデックスのおしどり夫婦! 土出川夫婦ペア! まだ3Ⅾ化されていない娘のエメリオちゃんも応援に駆けつけております!」
マリアの説明に会場内で次の種目まで待機中の他の面々が思わず「アハハ!」と声を出して笑う。
ニコはエメリオがいる方を見て「マジで来てるんだよなぁ」と呟き、隣にいるアリアも「あの子が参歩さんの娘さん? 実際に会うの初めてだ」とエメリオがいる方を見る。
衝動 アリア、インデックスの13期生の女性ライバーで一人称が僕(やつがれ)というところから独特なキャラとして知られている。趣味でヴァイオリンをしており、流行りの曲から人気曲までカバーするインデックスのヲタリスト
ちなみにレズで、インデックスの同期の女性と付き合っており、交際3年目に入った。
マリアは「位置について!」というと両チームはスタートラインにつくと、少し離れたところから「お父さん! お母さん! 頑張ってー!」とエメリオの声援が聞こえ、二人は思わず「フフフ」と苦笑いをした。
「よーい‥‥‥ドン!」
マリアの掛け声とともに両チームがスタートダッシュを切る。
「さあ! 始まりました! 第一種目・二人三脚! 両チーム綺麗にスタートダッシュを切りました!」
マリアの実況とともに両チーム綺麗にスタートダッシュを切ったものの、ニコとアリアは気迫が乱れ、もつれあいになって転びそうになるが、何とか持ち直し、参歩とリーシャはテンポよく息を合わせて足を動かしてそれを追い抜く。
「おおっと! ニコ・アリアチーム転倒しそうだが持ち直した! それを土手川夫婦追い抜いていく! なんてコンビネーションの良さだ! これが夫婦の愛の力か!」
マリアの実況に待機組の面々も「マジで息ぴったりだなあの二人」「あれで一度離婚してるんでしょ? 信じられないんだけど」と驚きの声を出す。
そして、ラストスパートではニコとアリアを2m後ろにおいてゴールし、見事青チームが先制点を取る。
「第一種目勝者・土手川夫婦ペア! 青チーム10ポイント獲得! 赤チーム先制点を許してしまったぁ!」
待機場所へ向かうと「二人ともお疲れ様ー!」とエメリオが迎える声が聞こえる。
まだ3Ⅾ化されていないため、スタジオのカメラには映っていないのだが、ちょうど並んで立っている二人の間に向かい合うように立っている。
「アナタも早く3Ⅾ化できるといいわね」
リーシャはそう言いながらエメリオの頭を撫でるが、カメラ越しではリーシャが誰にも見えない幽霊の頭を撫でているようにしか見えないため、とてもシュールだ。
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