第2話 森の中に転移した件。
気がつくと私は森の中にいた。
木々に囲まれていたからここが完全に森の中だと確信する。
それから自分の身を確認して、周りも見回す。どうやら転生は無事にできたみたいだ。
「ふぅー、これからどうしよう」
正直これからの計画は全くできていない。
とりあえず
「とりあえず町に行って情報収集が必須かな?」
頭の中で思いつく限りの計画を
とりあえず手当たり次第に触れられるものに触れて落ち着くことにした。
「木の枝……これが剣になったら便利なんだけど」
もしそうなってくれたら武器をわざわざ買う必要がなくなる。だったらお金も浮くから
「まあそんなわけないよ……えっ!?」
すると急に木の枝が剣になった。
ただ長さは変わらない。でも確かに私の右手にはさっきまでただの木の枝だったものが、
「嘘でしょ!?もしかしてこれが私の能力」
考えてみたけどそれしか思いつかない。
ふと悩んでいたところ、急に頭の中にソフィアさんの声が聞こえてきた。
『聞こえてますかクロエさん』
「えっ、その声ソフィアさん!?」
『はいそうですよ。今
「そのネタ古いですよ」
昔のテレビ番組とかでよくあったナレーションが聞こえてきた。だけどソフィアさんはそのツッコミに「ふふっ」と可愛い声で笑ってくれた。
『どうですかそれで、異世界の第一印象は』
「森の中ですね。でもそれより気になることがあって」
『気になること?』
私は今自分の目で見たことを伝えた。
精一杯伝えるとソフィアさんは「あーなるほど」と納得した。何となく首を縦に振る姿が頭の中に出てくる。
『どうやらそれがクロエさんの能力みたいですね』
「そうなんですよ。石ころを手に取ったらナイフになって、砂を触ったらガラス瓶ができて、石ころと木の枝を組み合わせたらトンカチになるんですよ?これってゲームのクラフトに似てませんか?」
『そうみたいですね。じゃあその
うわぁ、意外にしっくりくるアイデアを出してくれた。
そのネーミングセンスはどこから来てるんだろ。
『あっ、ちょっと待ってくださいね。ルミナスさんどうしたんですか?』
「ルミナスさん?」
『いやいやー、早くゲームしようよー。能力の名前は私が今適当に考えてあげたでしょ。早く通話切ってー!』
『そうも行きませんよ。貴女もいつまでも遊んでないで仕事してください』
『うぃー』
なんだこの名前はルミナスって人が考えてくれたんだ。
センスあるね。と言うり、名前と能力の結びつきがとっても強い。
「あのソフィアさん?」
『あっごめんなさい。えーっと』
「大丈夫です。こっちはこっちでなんとかしますから、でも今度ルミナスさんともお話しさせてくださいね」
『全然いいよー』
『こらルミナス!』
『あははー怒ったー』
何だか愉快な人達だ。本当にこの人達は女神様なのかと疑いたくもなった。
だけど会話からしても普通の高校生みたいな感じでとても明るく、話しやすかった。私も生きてたらこんな日常があったのかもと思うと少し
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