第15話 「逃げるしかないだろう」の配信停止

 表題にありますように、今年の6月の中旬を目途に「逃げるしかないだろう」の配信を停止することにしました。もし、読み直したいと思う方が居られたら(居ないかな)、お早目に読んでいただきたいです。


 途中で更新が滞っている作品も含めて、この一年半で結構な量の小説を書いてきました。「逃げるしかないだろう」は、30万字ほどの作品なので、文庫本で換算すると3~4冊ほどの分量になります。コンテストの最終選考にも残りましたので、現在のところ、僕の一番の作品です。


 ただ、生み出された小説というのは、誰かに読まれてこそ価値を発揮するのですが、製本されて世に飛びす作品というのは稀です。製本されたとしても、人々の手に届くのは、さらに稀です。


 インターネットという便利な環境が整い、僕はその世界に僕の作品を投げ込んでみました。爆発的な人気には届かないものの、「面白かったよ」とコメントを頂けることもありました。一時期に比べて読者は減りましたが、ノベプラプラス、小説家になろう、カクヨムという発表の場を合わせて13000ページビューを頂けました。感謝の言葉しかありません。この場をお借りしてお礼を述べさせていただきます。


 ありがとうございます。


 ただ、最近はめっきりと「逃げるしかないだろう」を読む方が減りました。理由は簡単です。その存在が誰にも知られないからです。小説にしろ音楽にしろイラストにしろ、様々なコンテンツはインターネットという場に発表の場を広げました。本の売り上げが下がる中、またCDが売れなくなっている現代において、そうしたコンテンツは雨後の筍のように、インターネットの世界で数えきれないほどに発表されています。広い広い大海原に石を投じても、反応があるのは一瞬です。波にのまれて直ぐに消えてしまう。


 そうした世界に身を晒しながら、僕は僕なりに抗ってみたい。そのように考えています。小説投稿サイトから撤退するわけではありません。それなりに成長した作品を、次のステージに送り出すだけです。その為に、この作品のkindle以外での発表をやめることにしました。


 最近は、呟きばっかりで作品が書けていません。主にインプットばかりを繰り返しています。何かしら形になりましたら、発表をしたいと思います。今後とも宜しくお願いいたします。

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