第2話 レモンサワー

 久々に、文字を打ちました。執筆中の「貴女を守りたい!【少年探偵団の事件簿】」の第三章が終わり、第四章を書き始めようとして、現在、手が止まっています。考えていたプロットを頭の中で練り直しています。いつもプロットの事を考えながら、他の事をしています。興味を引くことに引っ張られながら、何かしらの僕の中の変化を求めています。今は、そんな感じです。


 週に一度、僕は嫁さんに引っ張られて買い物に行きます。一週間分の食材を購入するためです。仕事柄、毎日がすれ違いの僕と嫁さんは、晩御飯の時以外は接点が少ない。嫁さんが休日の時に、一緒に買い物をするこの時間は、夫婦として非常に大切な時間になります。移動の車中では、嫁さんが日ごろ感じたことを、僕に語りかけます。僕は、ハンドルを握りながらフムフムと頷きます。


 三月に入り、日中は暖かくなりました。朝早くの出勤は、まだ寒くて、震えながらスーパーカブを走らせています。ですが、冬は終わったようでね。天気が良い時は、ちょっと喉が渇いたりします。夏場の暑い時は、ビールが美味しい。でも、本当に暑い時は、レモン味のチューハイの方が嬉しかったりする。暑い時の、レモンの酸っぱさが好きです。


 買い物をしながら、いつものように、安いビールを買い物かごに入れました。その後、ウロウロと他のお酒を見て回ります。日本酒も好きだし、焼酎も好きです。ウィスキーも飲みますし、ワインも口にします。その時、僕の目を引いた商品がありました。


 業務用レモンサワーの素


 乾いた喉が、レモンチューハイの味を求めました。ゴクリと唾を飲み込みます。手に取ってみると、ズシリと重い。


――チマチマと一缶づつ買うよりも、これで良いのでは?


 振り返り、嫁さんの顔を見ました。嫁さんは、僕がその業務用レモンサワーの素を買いたがっていることを直ぐに理解します。理解した上で、いきなり大容量の業務用ではなくて、小さい家庭用サイズにしなさいと、僕を諭しました。僕は、その言葉に素直に従います。炭酸も購入しました。今晩が楽しみです。

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