第7話
「また死んだの、れーいち」
ゴシックロリータ趣味の服装だった。が、この趣味は死屍自身のものではなく、
「おい、起きろ」
「ん……ああ、起きた。ん? 起きた? 俺は寝てるんじゃないのか、厳密に言えば」
「厳密に言えば死んでる」
「ああ、そうだった」
「撃たれてたみたいだけど」
「見てなかったのかよ」
「私はお前らのせいでバッグに詰められてたんだが?」
「そうだったな。悪い。でも聞いてはいたんだろ」
「大きな音がして、みんなが騒ぎ出したよ。特に一號が。
「そう言えば初めてだな。斑闇は一度経験があるから……お前を連れてきたのは斑闇ってことか。まあ、いい機会になったかもな」
「斑闇は割と落ち着いてたけど、それでも多少は焦ってる
「叱っておくよ」
「私が直接言うよ。とりあえず、起きな。ここで話してても
「もう起きて大丈夫なのか?」
「何の心配?」
「死んだから……起きても平気?」
「もう生き返った」
「流石、仕事が早い」
「適当言ってんじゃないよ本当。こっちの身にもなれっての。あんたのためにストックしてるんだから。活動もせずに。それなのにバンバン死なれたらねえ、いつか
「今回は完全に不可抗力だって。心当たりがないんだ」
「まあ、そうみたいね? 一撃で綺麗にやられたみたいだし。恨み買ってんじゃないの、れーいち。多方面からさ」
「どうだかな……ただ、こんなに腕の良い狙撃手がいるとは知らなかった。いや、生まれたのか。誰かがどこぞで、発現したのかもしれないな。全く……迷惑な話だ」
「楽しそうな顔しないでよ。あんたねえ、私がいるからって調子乗ってると、本当に死ぬからね。最後の最後の、終わりの死に方するからね。そうしたら私も死ぬんだから」
「無茶はしないし、気に入らないやつなら誘わないよ」
「あーもう、いいから早く起きなさいって。ほら、いつまで寝てんの」
「寝てるっていうか、死んでるんだろ」
「じゃあ、早く生きて」
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