最終話 その先に
突如として刹那と朱音の前に現れた、2度目の赤い着物姿の老婆!
刹那が集中をし、老婆の力に屈しないよう霊力を高めていった。
刹那 マジでお前、何なんだよ!?何で俺と朱音を狙うんだよ?
・・・シネ・・・
・・・クズ・・・
・・・ゴミ・・・
・・・バカ・・・
それはSNSの中にある負の感情が連打されるかのように流れ出してきた。
刹那がポチに再び、遠吠えをあげるように指示をした。
すると、どこからか、何匹もの動物霊が姿を現してきた。
優香が呪縛をかけて動けなくなっている間にポチは動物霊達と一緒に老婆に襲いかかった!
老婆の身体が徐々にすり減っていき、老婆の口から赤い血がドロドロと流れると全身を纏う悪霊の全てが消え去った。
刹那 さすがにキツイ!けど、もう少し。早くしないと朱音と子供が。
そして、悪霊の消え去った跡からは、細身の裸の男性が姿を現した。
悟ル ・・・見えた!・・・兄ちゃん・・送るよ・・・
その記憶は、刹那と朱音が朱音の家に行った時の記憶だった。
・・・ハァ・ハァ、森崎・・・
朱音の家の玄関扉に張り付きながら、耳をドアにくっつけている男が映る。
・・・男!許せない!・・・
次に刹那と朱音が家に入っていく姿が映る
・・・彼女は僕の物だ・・・
刹那と朱音が楽しそうに話す声が聞こえてきた。
・・・イーッ!・・・コロス!・・・
朱音が映画を見ながら悲鳴をあげていた。
その後は朱音の毎日の生活が鮮明に記憶から見えてきた。
刹那 テメー!朱音のストーカーか?
男 ヒッ、ヒッ、お、お前らの、淫らな行為はね、ネットに、流してある、ヒッ!
優香がブチ切れた!
優香 あー、そうゆう事か!テメー、S子様のふりしたクズ野郎かよ!
さっさとシネよ!最後に良い思いをさせてやるからよー!
と言うと、男の前に行き、唇を重ねた。
優香が男の唇を奪うと男はハッ!ハッ!と息を切らし、首を抑えながら血を吹いて消滅した。
優香 男ならな、好きな女に、好き!って自分で言えよ!クズが!
生活とか覗いてんじゃねーよ!
気持ち悪いーんだよ!
テメーみたいな男が女を泣かすんだよ!バーカ!
優香 って刹那くん、考えてたよね?ウフッ♡
刹那 優香さん、ありがとう♪
・・・それ、優香さんが勝手に言ったんだけどさ・・・共感♪・・・
あ、朱音ちゃん!
祖母 大丈夫だよ。二人とも生きてる。
刹那 ばぁちゃん、ありがとう
そして、ポチは刹那の顔を一舐めすると動物霊達と一緒にどこかへ行ってしまった。
刹那 ポチ、元気でな♪
次は人に転生しろよ♪
それから、すぐに朱音を実家に運び寝かしつけた。
その夜、優香が刹那に話しかけてきた。
優香 ・・・刹那くん?・・・
・・・優香さん?どうした?・・・
・・・アタシ、やっと愛。って何かが分かったの・・・
・・・二人を見てて凄く微笑ましくてさ、羨ましくて・・・
・・・いえ、3人ね・・・アタシ、好きって気持ちを間違えちゃってたんだよね?・・・
刹那・・・そんな事はないよ。優香さんは何も悪くない・・・俺だけは、そう思うから・・・
優香は、涙をした。・・・ありがとう♡・・・アタシ、ずっと刹那くんといたいから・・・
だから・・・
うん・・・そろそろ時間みたい・・・
・・・またね・・・
優香は成仏をしていった。
刹那 優香さん、ありがとう。俺も出会えて良かったよ♪
って、またね?って言った?
???
そして数ヶ月後、刹那は父が出来なかった出産の立ち会いを行い、二人は女の子を授かった。
看護師 ほら、お父さん、おめでとうございます。
刹那 朱音ちゃん、お疲れ様♡
頑張ったね♡
朱音が疲れた表情で、小さな声で聞いてきた。
朱音 うん♡名前、どうする?
そして、赤ん坊が小さな声で泣きながら、刹那の腕に来た。
看護師 そっとでね。
その時、
・・・刹那くん♡これで、ずっと一緒だよ♡・・・
刹那 えっ?ゆ、優香?
刹那が赤ん坊の方を向いた。
・・・沢山、愛してね・・・
朱音 優香か♡良いじゃん♡決定~♡
刹那 えっ、と。分かった!
刹那と朱音の子供は優香と名付けられた。
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