第9話 復讐の果てに

刹那は優香が憑依した真奈美の肉体を真奈美の自宅のベッドへ寝かすと優香の憑依を解き、廃墟のアパートへ戻った。


そして、桐谷の持ち物と衣服を全て回収し、財布からお金を抜くと、2万円を封筒に入れて、真奈美の字で、


ママへ♡


お疲れ様です♡昨晩の同伴代です。


       真奈美より♡


とゆう手紙を添えてスナックのポストへ入れた。そして、他の持ち物は山にあるドラム缶の中へ入れて全てを燃やした。


それから3ヶ月後、廃墟のアパートで変死体が見つかったとゆうニュースが流れた。


・・・本日未明、こちらにあるアパートで半分、白骨化した死体が発見されました。


現状では、遺体の損傷が激しく男性か女性かも分かっておらず、周辺に住む人達は大変に困惑している様子です。


先月くらいかな~?あのアパートにカラスが集まるようになったのは!もう、うるさくてねー。でも、原因が分かって良かったわ♪あんな所に入るなんてホームレスじゃない?


自分の部屋でテレビを見ながらくつろいでいる刹那がソファで横になりながら、ニュースに食いついていた。


刹那 ほー、今更、見つかったんだ。あれ!笑


優香 楽しかったね♪刹那♡


刹那 あの、優香さん?1つ質問です。

なぜ、成仏をしていない?


優香 だって、アタシ、まだ未練があるもん♡


刹那 未練とは?なんぞ?


優香 愛よ♡愛♪真実の愛が見つかってないのよ♪


刹那 んー!ばぁちゃん、真実の愛ってなんだよ?


ばぁちゃん さぁねー?アタシとおじいさんみたいな関係かしら?


優香 えー、聞きたい♪


そして、ばぁちゃんは語り出した。


アタシとおじいさんはねー?戦争中に出会ったの。

当時、まだ木造住宅の家ばかりでね、敵は硝炎弾ってゆう火が付いた爆弾を飛行機から落としてきたんだよ。空襲ってゆうやつさ。


それでね、おじいさんは兵隊だったけど特攻には入らず、街の防衛に努めていたの。


そして、いよいよアタシの住む街にも爆弾は降ってきてねー。アタシ達は必死に逃げたんだよ。

そこにおじいさんが来て、早く!こっちだ!って防空壕へ誘導してくれたの。


その時のおじいさんは火が迫る中を一生懸命に民間人を逃がしていて、かっこ良かったわ♪


そのおじいさんは防空壕に来るなり、水と食糧を皆に渡してくれてね。硝煙弾が収まってからも一生懸命に働いていたわ。


アタシはもう、この人と一緒になれたら、どんなに幸せだろう?って思ったよ。


優香 うんうん♡そうゆうの好き♡

それから、それから?


祖母 それからは、皆で安全な場所へ移動して、何とかなったよ。

アタシは、おじいさんの一生懸命な顔を忘れられなくて終戦後にね。

偶然、おじいさんを見つけたんだ。その時、アタシは21歳さ。

だから、思い切って話しかけてみたの。


覚えてますか?って。


そしたら、険しい顔をして頷いてくれたわ。


それで、思い切ってデートに誘ったの。ただ、お茶屋さんでご飯を食べるデートよ。


そしたらね?本当は、逃がす事に必死だったから、あの時の事は覚えてないんだー笑

って言ったのよ笑 おかしいでしょ?


じゃ、何で今日、来たのよ?って聞いたの。そしたら、アタシの事を素敵な人だと思ったからって♡言ってくれたのよ。


それからは、良く会うようになって結婚をしたわ。

それからはね、沢山、旅行にも行ったわ♪


優香 良いなー♡良いなー♡アタシもそうゆうのが良いわ~♡


刹那 へー、じぃちゃんって意外に男だねー♪

俺も、そうゆうじぃちゃんって好きだ♪


祖母 あら、刹那は良くおじいさんに似てるわよ。

人の為に一生懸命になれる所とかね。


刹那 じゃ、シャーマンだったのか?


祖母 違うわ!シャーマンだったのはアタシのおじいさんのおじいさんよ。


刹那 ひー、ひー、ひー、ひー、ひーおじいさん?


祖母 そう♪


刹那 じゃ、何でばぁちゃんは、シャーマンに詳しいのさ?


祖母 代々、受け継がれている書物がウチにあるからよ。


刹那 見た事が無いわ~


祖母 そりゃ、まだ、あなたのお父さんが持ってるもの。死んだらね、代々受け継ぐのよ。


刹那 親父かー!

何も言わねーんだから!

明日、聞いてみるわ♪















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