第2話 最初の力

刹那が小学2年生の時、学校帰りに火事の現場に遭遇した。


火事になったのは木造2階建ての家だった。

外は野次馬達で溢れていて、消防車の音やパトカーの音、救急車の音でゴチャゴチャだった。

野次馬の中には、怖いよ~と泣きじゃくる小さな女の子等もいた。


その時、弟が刹那に話しかけてきた。


僕、見てこようか?


刹那 うん。大丈夫なの?


この頃は、霊と話せるようになっていた。


大丈夫だよ。僕、幽霊だから笑


そうして、待っていると、野次馬達がおー!と叫びだした。


消防隊員が生存者を1人、抱きかかえ救急車に乗せていたのだ。


そこに弟は戻ってきた。


あのね。お兄ちゃん、女の人と子供が1人、もうダメだったよ。でも、まだ生きている男の子がいるよ。


それを聞いた刹那は、近くで野次馬達を止めていた消防隊員にかけより、


消防のおじさん!聞いて!まだ、生きている男の子がお家にいる!早く、助けてあげてよ!早く!


と叫んだが消防隊員は、


こらこら、危ないから近寄っちゃダメだ!


と聞いてはくれなかった。


刹那 何とか出来ないかな?

と刹那が、ぼやくと弟が応えた。


僕、あの人に乗り移ってみる!話すだけだから。


刹那 そんな事、出来るの?


お兄ちゃんが強く願ってくれたら、出来そうな気がするよ。


刹那 分かった!じゃ、お願い!


そして、5分後、窓から助けてー!熱いよー!と泣き叫ぶ子供の声がすると、消防隊員が動いた!


刹那 助かりますように!


刹那の願いは強くなった。


弟 大丈夫♪間に合ったよ。お兄ちゃん、やったね!


刹那 うん♪いったい、何をしたの?


弟 お兄ちゃんが願ったから、僕が強くなったんだよ。

だから、あのおじさんに声が聞こえたんだよ。


刹那 そっか~♪


この時、刹那は無意識に弟へ力を流していた為、自分の力だとは思っていなかった。


それからは、弟から沢山の情報が入るようになった。


見て!あの人、今日はおもらしをしたみたい笑


刹那 バカ!そうゆうのは要らないよ。今まで知らなかったけど、色々な人が色々な事になってるんだね。

何だか、ぜーんぶ、分かっちゃうのも、つまんない!かも。


弟 そう?僕、楽しいよ。


最初のシャーマンとして目覚めた力は悟りとゆう能力であった。


これにより、刹那は危険回避が可能になり、先読みも人以上に出来るようになった。






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