邪神様の暇潰し

1話 どうやら転生してしまったみたい

　おかしい、私は確かにトラックに跳ねられて死んだはずだ。でもなぜか生きている。おかしい。

　私の名前は如月燈（きさらぎあかり）つい最近まで華の女子高生やってた、はずなんだけどなぁ…なんでだろ。

　今じゃ名前はローズ･レヴェッヂで公爵令嬢ですって、しかも婚約者はなんとこの国の第三王子ときた、これで将来安泰だよ、やったね。

　更に嬉しい事に私は美人、めちゃくちゃ美人。

　凛とした顔立ちに少しつり目気味な目、ルビーのように赤い瞳によく通った鼻筋、町に出れば10人中15人は振り替えるレベルで私は美人だ。

　そして極めつけはまるで雪のように白い肌、少し慎ましやかだけどちゃんと存在感のある胸に括れた腰。

　神様ありがとう、こんなにも美人で将来安泰にしてくれて…！本当にありがとう！！

　そして今日は15歳の誕生日、我が国では15歳になると貴族は必ず王都立魔法学院に通う事になる。全寮制の学院でここで学ぶのは名前の通り主に魔法だが、他にも歴史、数学、生物学、魔性生物学、経済学などの科目のより詳しい部分を学べるようになっている。

すごいね、貴族。

「お嬢様、パーティーのご用意ができました。」

　どうやら私の誕生日パーティーの準備は整ったようだ、最終確認といこう。

　化粧よし、髪型よし、笑顔よし、スタイルよし、凛々しさよし、完璧！

　さあ、今日は私が主役だ！